wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

2018-01-01から1年間の記事一覧

2018年の御礼

本年は思いがけない事態に直面し右往左往しましたが、お陰様で何とか一年を終えることができました。深く感謝申し上げます。来年も変わらぬご指導・ご鞭撻を、なにとぞよろしくお願い申し上げます。 *本年は世間の慣例に従い年賀状を出しませんでしたので、…

内藤正典『限界の現代史』

引き続き電車読書の備忘。書店でいったんは見送ったのだが、別の機会にポイントにつられ講義用になるかと衝動買いしたものhttps://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0954-a/。9.11以降、とりわけ2015年からのアラブ難民危機という現状を、EUの啓蒙主義がはらむ…

ボヘミアン・ラプソディ

本日で今年の仕事納め。一年の厄落としということで表題の大ヒット作ををようやく鑑賞http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/。他にめぼしいものがなかったこともあるが、漏れ聞こえる情報の中でフレディーがゾロアスター教徒の家に育ったことが描か…

河内将芳『宿所の変遷からみる信長と京都』

本日で本年の非常勤は終了(まだ木・金の姫路が残っているが・・・)。そんな中で表題書を読了https://www.tankosha.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=2300。近年急速に研究が進展している信長の居所論を改めて史料を再検討し、義昭在京時を「武家御用」…

コンラッド・タットマン『日本人はどのように自然と関わってきたのか』

電車読書ではないのだが、重要性に鑑み簡単に紹介http://www.tsukiji-shokan.co.jp/mokuroku/ISBN978-4-8067-1569-6.html。著者はアメリカの学者だが、1989年原著・98年日本語訳『日本人はどのように森をつくってきたのか』は、生態学系研究者を中心に日本森…

波多野澄雄・戸部良一・松元崇・庄司潤一郎・川島真『決定版日中戦争』

本日はルーティン姫路。このところ睡眠時間確保のため一本遅い電車に乗っているのだが、二日連続でJRは遅延、早い便に戻すべきか悩むところ。そのおかげというか大阪駅で待たされたので電車読書が少しは進む。来年最初の講義の都合もあって、国際関係に触れ…

吉次公介『日米安保体制史』

本日で火曜講義は本年最終。11回目でパリ講和会議までしか進むことができず、1月の3回で冷戦終結までたどりつくか危機的。やはり第一クールを圧縮すべきだった・・・。そんな中で、電車読書は現代史のお勉強のため衝動買いしたものhttps://www.iwanami.co.jp/bo…

美川圭『公卿会議』

本日は100分3コマの日、相変わらず終わるとヘロヘロ、しかも明日は姫路で5:30起床。そんな中で簡単に電車読書の備忘http://www.chuko.co.jp/shinsho/2018/10/102510.html。著者は白河院政の成立を位置づけ直した論考を皮切りに「公卿会議」(これは史料用語…

南塚信吾『「連動」する世界史』

本日は組合執行委員会、こちらはこちらで疲弊する。そんな中で読了したのが表題書https://www.iwanami.co.jp/book/b378356.html。ちょうど火曜日講義に重なっていたため、衝動買いして積ん読の順番を入れ替えたもの。アヘン戦争から韓国併合までの時期を、「…

本郷和人氏

ネトウヨ向けの陰謀論商売にシフトされたようhttps://www.sankei.com/life/news/181206/lif1812060004-n1.html。時代の気分とはいえ、次々とうんざりするばかり、次は誰が続くのだろうか・・・。しかも現実に加速度化している日本社会解体の目くらましで、真剣…

ひょうごの鉄生産と流通

まだwebには上がっていませんが、表題のような企画が来年三月に実施予定です。その前に同名の原稿を年明けまでに仕上げなければならないのですが・・・。食えない研究者崩れがゲテモノに走ったかどうかは実物で判断してください。*upされましたのでそちらも貼…

佐伯真一『「武国」日本』

本日は100分3コマ、先週が余りにもひどかったので最初に釘をさしたところ少しマシになったが、体力的にはきつい・・・。そんな中、電車読書は以前の武士道論が面白かったこともあって衝動買いした表題書http://www.heibonsha.co.jp/book/b373044.html。著者のも…

J.ロックストローム・M.クルム『小さな地球の大きな世界』

本日は公務出張で関西館。ようやく刀剣界の全体像は何となくみえてきたが、問題は未公刊刀剣書、内容は何となく想像できるのだがやはり未見なのは怖い…。そんな中で某式典で久しぶりにお目にかかった先輩研究者のおすすめで購入した表題書を読了https://www.…

「治安維持と防災」

都市史学会編『日本都市史・建築史事典』(丸善出版、平成30年11月20日発行*原文ママ)http://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1026194834132~133頁に掲載。原稿提出は結構前だった気もするが、初稿が昨年八月。分量を守って提出したのだが、他…

前田雅之『書物と権力』

引き続き電車読書の備忘。タイトルが気になっていたため某学会で購入してしまったものhttp://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b372538.html。ただいくつか興味深いトピックはあったものの、全体はあまりにも杜撰。そもそも「古典的公共圏」というタームが、「公…

兵庫県立考古博物館「装飾大刀と日本刀」

本日は同館へ公務出張。結果は微妙だが、いろいろ勉強させてもらった。業務終了後に観覧させていただいたのが表題の特別展http://www.hyogo-koukohaku.jp/events/p6krdf0000006x3k.html。メインは古墳時代の装飾大刀で、前史として弥生時代に石・青銅・鉄製…

「中世阿波国の木材産出と流通の展開」

昨日手元に届けられた、地方史研究協議会編第68回(徳島)大会成果論集『徳島発展の歴史的基盤ー「地力」と地域社会ー』(株式会社雄山閣、平成30年10月20日初版発行[原文ママ])146~168頁に掲載。大学院時代にお世話になった方に拙稿をお送りしたところ、思…

神戸市埋蔵文化財センター「神戸はかつて焼き物の里だった」

本日は某研究機関の文書撮影に同行させていただいて三木市法光寺へ。『兵庫県史』に所収のもので何れも軸装されており、じっくり熟覧することはできなかったが、やはり原文書の迫力は大したもの。午後は別の場所へ向かわれる一行と別れて表題の展覧会を観覧h…

貴堂嘉之『移民国家アメリカの歴史』

本日は枚方100分3コマで16・17C川北システム論。一時のPCトラブルは解決したが、寄る年波に体力は消耗…。そういう中、講義のこともあって衝動買いしていた表題書を読了https://www.iwanami.co.jp/book/b376444.html。「帰化不能外国人」とされた19世紀以来の…

L・ダートネル『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』

本日はルーティン姫路。往復共に相変わらずほぼ爆睡状態だが、先日衝動買いしてしまった表題書を読了http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309464800/。訳者東郷えりか氏によると著者はイギリス・レスター大学の特別研究員として宇宙生物学を研究する傍ら、…

和歌山県立博物館「西行ー紀州に生まれ、紀州をめぐるー」

本日は湯浅で見学会、和歌山市内に戻り表題の施設で研究会。昼食の時間すら設定されていない慌ただしいスケジュールだったが、大学院時代の先輩など久しぶりにお目にかかる方もあったうえ、従来の湯浅氏のイメージもかなり変わった印象。その狭間の20分で表…

松沢裕作『生きづらい明治社会』

昨日の電車読書の備忘。著者本人が自画自賛していたのも見たこともあって、何となく衝動買いしてしまったものhttps://www.iwanami.co.jp/book/b374925.html。松方デフレから日比谷焼き討ち事件までの主に都市下層社会の動向とそこに向けられた視線を、安丸良…

「1987、ある闘いの真実」

本日は日曜の代休。ただそれに合わせて夜に団交を入れたため、22:00前にようやく帰宅、疲れた…。そのついでということで、表題の映画を鑑賞http://1987arutatakai-movie.com/。気にはなっていたのだが、なかなかタイミングが合わずようやくの機会。全斗煥政…

渡邊啓貴『アメリカとヨーロッパ』

本日は千里山。大教室は暖房(誰かがつけたはずだが、暑くても誰も消さない)、帰りの阪急も暖房で暑苦しく、地下鉄は冷房で寒すぎ。そんななか昨日読み進めた電車読書の残りを読了。火曜日の講義の関係で衝動買いしてしまった第二次大戦後の米欧関係史http:…

宍粟市山崎

本日はたたら製鉄をめぐるシンポジウムが開催され、宍粟市山崎へ公務出張。裏方だったこともあり内容には触れないが、開催前に立ち寄った史跡の写真だけ紹介。左は山側で生産された鉄を網干まで運ぶ近世揖保川舟運の起点になった東出石(いだいし)を対岸(…

横山百合子『江戸東京の明治維新』

昨日はJRのトラブルのため姫路で30分遅れのアナウンス。分かっていたのだが甘く見ており回数券を使って入場済みのためあきらめ。最終的には55分遅れで出発し、研究会に報告終わりかけようやくたどり着く。そのおかげで読了した電車読書の備忘https://www.iwa…

国立国会図書館「本の玉手箱」

本日は一日中雑誌めくり。刀剣銘文のほうはだいたい目処はついた実感、ただ未完の刀剣書が全く手つかず。ホテルでサービス朝食をがっちり食べたため、途中売店で抹茶アイスを買っただけで、請求・一部返却・再請求・コピー申請・再請求分の引き取りを繰り返…

「ガンジスに還る」

引き続き夜の映画鑑賞の記録。めぼしいものが見当たらなかったので定番の岩波ホールで表題のインド映画を観覧http://www.bitters.co.jp/ganges/。監督は27歳のインド人で資本もインドらしく、使用言語も気取ったシーンのみ英語でいくつかある現地語の一つと…

東京国立博物館「京都大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」

本日の講義は休業日、ということで国会図書館で刀剣雑誌めくり。ただせっかくなので朝6:43発の新幹線に乗り表題の展覧会を観覧https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1914。周辺とはいえ二本論文を出しているという事情もある。表題にあるよ…

隠岐さや香『文系と理系はなぜ分かれたのか』

本日は千里山。春から続けている史料講読を先週からテキストを書き下しから一・二点に変えたところ(中身は旅引付で、シラバスにも明記し、秋の最初にも通告はしてある…)、本日は三名も無断欠席…。来年度も担当することになっているのだが、必修を外れたと…