wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

2016-01-01から1年間の記事一覧

安丸良夫『戦後歴史学という経験』

本日は某団交。相変わらず給与は上がらずストレスがたまる。電車読書のほうは、先日約二ヶ月ぶりに新本屋で衝動買いしたもの(かつては毎週通っていたのだが、本年度は一月に一度がようやくになってしまった)。当方は全てを読んでいるわけではないが、明治…

中村直人『歴史のなかの上ヶ原』

本日は地域史と史料講読。前者は以前別のところでおこなった大阪史を微修正したもので、当初話をいただいた時は吹田史も考えたのだが、時間的余裕がなく断念。結局これは今年度春・秋限りで終わることになった。一方で電車読書は西宮市上ヶ原史というピンポ…

借り物読書のことなど

随分更新が途絶えていたたため、このところの借り物読書のことなどを簡単に触れておく。①三上喜孝『落書きに歴史を読む』、某研究会で取り上げられており、締切原稿のタイミングで。取り上げられた事例は興味深いのだが、単なる落書きというより「参籠墨書」…

渡邊大門編『戦国史の俗説を覆す』

本日は枚方、少し減ったとはいえ京都行きの特急は相変わらず中高年の観光客だらけ(日本語話者)。今日はいつもよりは静かだったが…。電車読書は戦国もの、中世史研究者を自称しているとはいえすでに全く疎くなっている分野http://www.kashiwashobo.co.jp/bo…

遠藤乾『欧州複合危機』

本日はルーティン姫路。相変わらず生活リズムがつくれず行き帰りともほぼ爆睡状態だったが、読みかけの表題書を読了。何となく気になって衝動買いしたものhttp://www.chuko.co.jp/shinsho/2016/10/102405.html。最初に近年立て続けに起こったユーロ危機・難…

市村高男・大石一久・原口聡『石が語る西海の歴史』

本日読了した電車読書の備忘。長崎県西海市で行われたシンポジウムと関連を加えて刊行されたものということhttp://ab-books.hondana.jp/book/b220205.html。彼杵半島産の石鍋については、かつて一部で盛り上がっているのを横目で見ていただけだったが、全体…

赤松氏の拠点形成ー白旗城・法雲寺・宝林寺

昨日レジュメを送付。予告と少しタイトルが異なってしまったが、ポスターをあげておく。あと土日四日で別の締切原稿書き。さすがにキツい。

西谷修『アメリカ異形の制度空間』

本日は九月の台風で流れた火曜講義の補講、おかげで週二回も大人数相手となり、夜のカードチェックでそれぞれ二日つぶれてしまうことに(受講者は火曜日の3/4ぐらいの感覚だったが)。ちょうど環大西洋革命まで進んでいたこともあって、先日衝動買いした…

発掘された明石の歴史展実行委員会編『明石の中世Ⅱー戦国時代の城館』

いただきものの紹介。播磨(明石郡)の城郭について、近世は千田嘉博氏・中世は山上雅弘氏の概説があり、明石郡に残る中世城館12ヶ所の縄張り・出土遺物とその解説、そのなかで神戸市教育委員会によって発掘調査がなされた端谷城(はしたにじょう)出土の瓦…

樋上昇『樹木と暮らす古代人』

いろいろ切羽詰まっているのだが、昨日の新幹線で読了した電車読書の備忘を簡単にhttp://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b243597.html。近年の問題関心もあって、秋の学会で衝動買いしてしまったもの。副題に木製品が語る弥生・古墳時代とあるように、木器の様式…

シン・ゴジラ

本日は東京で史料調査。締切原稿と報告のためどうしても確認しておく必要があったためで、とんでもない発見はなかったが、心残りは解消した。昨日も明日も姫路で短い睡眠時間と電車で寝るのも同じなので、昨日は三宮22:15発の夜行バスを利用(新幹線の五分の…

美川圭『後三条天皇ー中世の基礎を築いた君主』

本日は非常勤先で講義前に史料講読用のコピーテキストに返り点などをつけたものを作成、ただ印刷トラブルなどがあってバタバタしてしまい、いざ配布する際に三枚つくったはずが二枚しかなく、別の用紙を印刷してしまったらしい。ところが残りの一枚がどこを…

麻田雅文『シベリア出兵』

本日はルーティン姫路。腹痛のため朝の電車でよく寝られなかったが、何とか堪え忍び無事一日を終えることができた。電車読書のほうは講義のための衝動買い本で、著者は英語とロシア語史料を活用できる満蒙問題の専門家らしいhttp://www.chuko.co.jp/shinsho/…

兵庫県立歴史博物館「特別展 描かれた大正モダン・キッズ」

バタバタしていて秋の展覧会には全く出向くことができないままだが、居候させてもらっている職場の特別展は本日昼休みにようやく観ることができたhttps://www.hyogo-c.ed.jp/~rekihaku-bo/official/ex-2016-sp2.html。1913年に創刊され1943年に用紙統制で休…

木村茂光『頼朝と街道』

土日は鼻水は治まったが発熱が続き、10月末の締切原稿に手をつけることができないまま新しい週に突入。そんな状況だが、原稿とも関わるため頭の整理をかねて電車読書の備忘http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b243596.html。2000年代に幾人かの論者が提唱し…

「史料にみえる中世ー尼崎の人々と生業ー」

本日受領した『尼崎市制100周年記念 新「尼崎市史」 たどる調べる 尼崎の歴史 下巻』(奥付は平成28年10月8日)43~45頁に掲載。内容はこの間に発表した尼崎の材木商人に関する史料をまとめたもの。ただし書物のタイトルにあるように、調べ方を市民にわかり…

大手前大学創立50周年記念事業シンポジウム「赤松氏研究の新展開-権力確立の過程をさぐる-」

1990年代以降の後期赤松氏研究の活況に比較し、前期赤松氏に関する研究はやや低調な感がありましたが、近年、兵庫県立歴史博物館、同ひょうご歴史研究室、姫路市史編集室などの地元機関の活動を通じて新たな成果が生み出されつつあります。このシンポジウム…

河西晃祐『大東亜共栄圏』

8~10とそれぞれ別の研究会に参加(報告2本と裏アドバイザー、月・火通常講義、水・金姫路という一週間だったが、8・9と飲み過ぎたこともあり電車読書のほうはようやく本日読了http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062586344。相変わらずの火…

『文明の交差路としての地中海世界』

本日はH大院生にお願いして写真帳を閲覧させていただく。月曜日の報告のためだったが、想像以上に問題は複雑であることに気づき今回に組み込むことは断念。とりえずコピーだけはとらせていただき、偶然にも某先行研究にもぶち当たったので、落ち着いてからじ…

佐藤信弥『周ー理想化された古代王朝』

本日朝は降車駅を乗り過ごすという大失態。25分かけて戻りタクシーに飛び乗り(1640円)ようやく間に合う。いろいろダメージが重なっているのだろう。講義のほうは文字の歴史ということで、中国古代文字史料の現状がわかるかもと思い衝動買いした表題書を昨…

加藤陽子『戦争まで』

先週火曜日が結局台風休講になったので、大学は今週から。昨日が講義160名程度と講読が春の続きの政基、本日が夏期空調終了教室で2限講義が238名・3限と4限がそれぞれ100名づつぐらい、私語はほとんどないとはいえさすがにぐったり。昨年より100名以上多く、…

高橋昌明著『洛中洛外 京は”花の都”か』

『日本歴史』第821号(2016年10月号)97~99頁に当方の紹介文が掲載。紙数制限があり形式上の不備をいくつか指摘しただけで、元暦二年京都地震の解釈を除いて内容には踏み込んでいません。著者以外にお送りする予定はありませんが、ご了承下さい。

徳島文書調査と徳島城下町

木曜日から本日まで科研の末席に混ぜてもらい徳島で文書調査。かつてその真偽が疑われたものだが、充分に中世の様相を考える文書として利用可能なことが共通認識となった。現地受け入れに尽力されたHさんをはじめとする方々、同道していろいろご教示下さっ…

玉木俊明『<情報>帝国の興亡』

昨日は京都、はじめて移転した某学会事務所に入る。電車読書のほうはこれまた明日から始まる講義に備えたもの。以前に同一著者のものは読んだことがあり、西欧中心・勝ち組グローバル・ストーリー的方法が余り好きになれず、いくつかスルーしていたのだが、表…

水野一晴『気候変動で読む地球史』

本日も姫路、漢詩文と格闘するも自己の教養のなさに呆れかえる。この10年来もう少し勉強しておけばよかったと思うことばかり…。そう言っておきながら寝てばかりなのだが、秋に向けて衝動買いしていた表題書をようやく読了https://www.nhk-book.co.jp/detail/…

島泰三『ヒトー異端のサルの1億年』

本日は赤穂で近世絵図調査。既存の刊本の誤読が判明するとともに、新出の絵図に従来知られていなかった情報を発見し有意義な機会となった。往復四時間(うち単独行3+1/4h)のうちかなりの部分は寝てしまっていたとはいえ、秋の講義に向けて衝動買いした表…

奈良国立博物館「忍性ー救済に捧げた生涯ー」

昨日は奈良。まず図書情報館で報告書・自治体史を漁りいくつかはコピーできたが、大半の中世文書は活字かすらされていないらしい。存在が紹介されてから数十年が経っており、現物がちゃんと残されているのかも含めて気になるところ。バスで県庁まで戻り中世…

天野忠幸・高橋恵『三好長慶 河内飯盛城より天下を制す』

本日も姫路、新しい方が来られその他にもまあいろいろ…。気分を切り替えて電車読書の備忘。三好関連本で広く知られるようになった天野氏の最新作http://www.fubaisha.com/search.cgi?mode=close_up&isbn=0573-6。共著になっている高橋氏というのは劇作家らし…

宮田律『オリエント世界はなぜ崩壊したか』

本日も姫路。行き帰りの相当部分は寝ているのだがそれでも少しは電車読書が進み、後期の講義に向けて衝動買いした表題書を読了。余り期待せずに復習のつもりで購入したのだが、19世紀末から冷戦期までの叙述が非常に充実。第一次大戦期のイギリスの「三枚舌…

村井章介『分裂から天下統一へ』

本日は姫路、先週金曜日に続きまだお盆休みのところが多いようで、大阪駅での行列も姫路駅での降車客は通常の半分ぐらい。その代わり泊まり客らしい家族連れが姫路城周辺で動いていた。ただお誘いいただいていた村落調査には飛び石の仕事のため参加できず。…