wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(お仕事募集中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「関心領域」

来週は火曜日が調整休講になるので、止まっていた自治体史原稿書きの予定。ということで、上映時間のタイミングが良い今のうちに評判の映画を鑑賞。いつも通り、事前の予備知識はアウシュビッツ収容所の隣で日常生活を営むヘス一家というだけで、一番後列の…

禹宗杬・沼尻晃伸『<一人前>と戦後社会』

本日は枚方3コマ。阪急運休・道路渋滞ということで、大雨にもかかわらず駅まで自転車を利用する羽目になり、いろいろワヤワヤだったが何とか帰宅。タイトルに惹かれて衝動買いしていた電車読書の備忘を残しておく。日本においてひとびとが「自己主張」する際…

出口顕『声と文字の人類学』

本日は某出張。同一ホテルに宿泊と思っていたら、一人だけ取り残され、連絡もなしのつぶて。相変わらずの情けない人生・・・。そういうわけで、行きがけの読書の備忘を片付けておく。先日書店でタイトルに惹かれ、衝動買いしてしまっていたもの。文字(書証性・…

池上俊一『魔女狩りのヨーロッパ史』

本日中百舌鳥1限の往復で読みさしを読了。ヨーロッパ全域における魔女狩りの全体像を総括したもので、キリスト教神学・悪魔学による「魔女妄想」の成立、「神への大逆罪」として拷問が許された裁判制度、16世紀の商業革命による共同体秩序のゆらぎで呪術に通…

越智敏之『増補魚で始まる世界史』

本日は千里山、ということで久しぶりに電車読書の備忘。財政難もあって積ん読が減っていた際に衝動買いしてしまったもの(先週買い込んでしまったので今は6冊)。ユダヤ教・初期キリスト教においてシンボルに位置づけられた魚、断食日に許された魚食、オラン…

「非常勤の声」76

こちらをご参照ください。当方の執筆原稿もあります。 http://www.hijokin.org/doc/koe76.pdf

樋口健太郎『藤原頼長・師長』

引き続き電車読書の備忘。渡辺津を大阪市中央区淀屋橋付近(91頁、通常は北浜)・桂川左岸の道を描いた地図(95頁)など地理的関心は全くお持ちではなさそうだが、古記録の丁寧な読み込みによって描かれた忠実と頼長の相違など、政治史関係の記述は大変興味…

兵庫県立歴史博物館「新史料発見 三木合戦と羽柴秀吉」

本日、午後から自治体史の会議の前に、少し足を伸ばして観覧。新紹介された文書(当方は、ようやく先日収録書を注文したところ)34通のうち、完全版9通と写真2点が展示、その他にも館蔵の文書、絵画資料など。完全版と記したのは、折紙書状をそのままではな…

京都文化博物館「松尾大社展」

本日の中百舌鳥の帰路に観覧(といっても梅田まで戻っているのだが)。まず目についたのが、福田美術館蔵「洛外図屏風」。説明は17世紀とあり、「洛中洛外図屏風」で大堰川に橋がないパターンは17世紀初めから半ばぐらいまでなので、その時期のものと思われ…

田原史起『中国農村の現在』

GWは絶不調のまま本日から通常業務、久しぶりの3コマで喉はヘロヘロ。久しぶりの電車読書はタイトルに惹かれ以前に購入していたもの。すでに各所で話題になっているようだが、社会学者によるフィールド調査の非常に面白い作品。「木の根っこ」に例えられるよ…

尼崎市立歴史博物館「将軍尼崎出陣‐南北朝内乱と尼崎‐」

眼鏡騒動でGWの下準備が飛んでしまい、その代わりというわけではないが本日観覧。近世の太平記版本・画像などで合戦の経過を辿り(尼崎の女流画家清原雪信作という楠木正成像などもあり)、大覚寺文書の複製、多田院御家人の平尾家文書4点とその枝分かれで…

「あまろっく」

本日の調整休講から6日までGW(29日は通常講義)。ちょうど1000円ということもあって近所の映画館へ。券売機は結構な行列で、中高年客主体で7割ぐらいは埋まっていた。ご当地ものということで以前からチェックはしていて、妙に評価ポイントは高いと思ってい…