wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「流麻溝十五号」

実は予告編を観てもともと気になっていたのはこちらで、結果的に同じスクリーンで連チャンすることに。タイトルは台湾を統治する中国国民政府による戒厳令のもと、政治犯の思想改造・再教育を目的とした「新生訓導処」のうち、女性が収容されていた施設の名…

「豊松祭事記」

本日は中百舌鳥追試。先週実施直後に連絡があり、日程は申請者と相対で決めるのが慣例となっているため。同一曜日・時限で自然な流れなのだが(まだ試験期間内で事務も通常出勤)、ちょうど表題の映画鑑賞にも対応。大学院の先輩が就職する前年に誘われて集…

片埜神社

本日は枚方定期試験243名。1限で遅刻が心配されたが(通常と時間帯が異なり、ちょうど到着する直通バスが存在しない)、昨年ほどはひどくなかった。時間があったので、市史資料室で大学の絵図について確認。突然の訪問だったが、親切に対応していただき、明…

生駒孝臣『楠木正成・正行・正儀 南北朝三代の戦い』

諸事情あって、読みさしの残りを片付けておく。この分野の第一人者による概説で、全体像を通覧するには最適。とりわけ後半部分の地域史部分は、当方が見落としていた城郭史の最新知見を組み込んだもので有益。その一方で前半の政治史はこの分量に押し込むの…

大阪中之島美術館「醍醐寺国宝展」

本日は中百舌鳥定期試験。レターBOXには某書房からのDM、シラバスがネット公開されているためだろうが、全ての出講先に届くのはやはり気味が悪い。最新の通史ということで、あるシラバスには参考図書としてあげてあるが、教科書にできる代物ではない。それは…

酒井元樹『名物刀剣』

本日は千里山最終回。ますます引きこもり・出不精になるので、読みさしの表題書を片付けておく。前職で手をつけ、行きがかりから今年度も短文が執筆したこともあり、特別販売で購入していたもの。刀剣武器であることを前提として、美と権威がメビウスの輪に…

千葉聡『ダーウィンの呪い』

本日は中百舌鳥最終日。電車読書はネオリベへのやるせない想いから、ふと思い立って先日衝動買いしたもの。進歩せよを意味する「進化の呪い」、生存闘争と適者生存からくる「闘争の呪い」、自然の事実から導かれた人間社会も支配する規範だからとする「ダー…

回顧と展望(2023年版)

本日ようやく非常勤先の図書館で確認。2度ほど執筆経験があるためご苦労様でしたとしかいえないが、『「鳴門の渦潮」と淡路島の文化遺産』所収の中世史関係が3本とも無視されていたのはどうかとは思うところ。今年のような時代区分をした場合、当方のものは…

揖斐高『頼山陽』

本日は組合の雑用。途中に空き時間がありそこそこ読み進み、残りをさきほど読了。積ん読が枯渇しかかっていた時に衝動買いしていたもの。この分野については全く不勉強だったが、広島藩儒者の嗣子としてうまれながら脱藩・出奔して、京都を拠点に私塾を開き…

小野真龍『天王寺舞楽』

本日は枚方3コマ。帰路の電車が接続待ちで10分ほど遅れたが、ちょうど最寄り駅で夕立が止むという、不幸続きの人生には珍しい幸運。そういうなかで電車読書はタイトルで購入していた表題書。最初に宮内庁主席楽長を勤めた方が四天王寺聖霊会を観覧して、近代…

池田嘉郎『ロシアとは何ものか』

本日近所のシニア向け講義に出かける前に時間があったので、読みさしを読了。財政難からインドとの二択で、歴史側ということで衝動買いしていたもの。ロシアが土地の私的所有権が未成立(全土所有者たる専制権力に属する)、皇帝と教会は不可分の関係にあり…

「○月○日、区長になる女。」

本日は中百舌鳥1限。試験問題も提出し、前期の仕事のほぼめどが立ったため、サービス・ディの映画鑑賞。リサーチしたところ、1月公開の表題作品が、ちょうど限定アンコール上映されていたため観覧。物語は、劇作家・演出家の監督の住まいが都市計画道路によ…

荘園史研究会編『増補新版荘園史研究ハンドブック』

いただきものを、本日ようやく読了。2013年刊行の旧版(不勉強で当方は全く接していない)に、コラム史料の読み方、荘園絵図およびDBに関わる付論を加えたものという。研究状況は気候データを組み込んだもの以外は、旧版刊行までに当方と同世代の方々によっ…