wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

「中世阿波国の木材産出と流通の展開」

昨日手元に届けられた、地方史研究協議会編第68回(徳島)大会成果論集『徳島発展の歴史的基盤ー「地力」と地域社会ー』(株式会社雄山閣、平成30年10月20日初版発行[原文ママ])146~168頁に掲載。大学院時代にお世話になった方に拙稿をお送りしたところ、思いがけず報告依頼を受け、二度の準備報告でいろいろご批判を受けながら昨年10月に本番(本番を含め二度台風で足止め)。本年3月の総括例会直後に母の死・父の入院という思いがけない事態を迎え執筆に着手することができず、各方面に散々ご迷惑をおかけしてしまったが何とか形になったもの。内容は平安から15世紀末までの阿波産木材をめぐる、伐採地および流通の構造的な変容をたどったものだが、地元研究者・石造物グループ・勝瑞グループ全てに喧嘩を売ることになった傍若無人なもの。ただし報告本番では余り踏み込まなかった富田庄に関する叙述を増補し、タイトルも当初の「材木」から「入舩納帳」に材木・榑が区別して登場するため、「木材」に変更した。全く別の原稿も刊行されたようで(当方は未見で届き次第こちらも紹介予定)、それと合わせて関係者にはコピーをお送りしますが、もうしばらくお待ちください。