wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

読書(日本中世)

榎村寛之『謎の平安前期』

明日から春の講義。引きこもり中に自治体史の分担分のうち、2パート・約3分の2の草稿を仕上げたのだがそこで息切れ・・・、読みさしの電車読書を片付けておく。刊行時の初版の帯文句「豊かになった」で敬遠していたのだが、話題になっていたのと、3月の某ポイン…

田渕句美子『百人一首』

本日は城郭の史跡指定のための調査委員会の会議で、美作国境の町へお出かけ。帰りは前日から山城の縄張り図を作成されていた方の車に同乗させてもらったが、行きは公共交通2時間半の道のり。ちょうどタイミングよく目的の駅に着く直前で読了した電車読書の備…

金子拓『長篠合戦』

本日は千里山定期試験、少しトラブルがあったが何とか終了。この間は文字通りの引きこもりで、ようやく電車読書の読みさしを片付ける。講義でも触れているので購入していたもの。従来の通説とその前提となった近代の戦史とそこから展開した歴史小説を紹介し…

田辺旬『戦死者たちの源平合戦』

本日は枚方3コマ。久しぶりに電車も含め、大きなトラブルもなく何とか終える。まだバタバタしているが電車読書の備忘を簡単に。珍しく拙稿が引用していただいているが、御礼の返事もできていなかったもの。戦死の意識(最高の恩賞という見解を否定して、戦傷…

樋口健太郎・栗山圭子編『平安時代天皇列伝』

本日は枚方3コマ。資料を印刷し、PCを借りて学内アドレスでメールを開くと、本日授業があるのかという問い合わせが2件。慌てて事務室で聞くと、最初はあります、月曜日でした今日はありません、との返事。二月に受け取った行事予定を手帳に書き込んでいたい…

鹿毛敏夫『世界史の中の戦国大名』

引き続きというか、本来は昨日読了していた電車読書の備忘。これまた明日の講義用に購入していたもの。16世紀半ば以降の戦国大名による地域国家の外交を、伝統的な「中華」世界の殻を破った稀有な事例と評価し、それが欧米諸国の交渉に応用され、伝統的国際…

佐藤雄基『御成敗式目』

本日は枚方3コマ。出かける前に確認した運行情報は問題なし、ところがJR改札前で事故で運転停止状態の表示、仕方なく預けた自転車に戻り阪急駅まで爆走、乗り継ぎを猛ダッシュして何とか京阪特急に間に合うが、おかげで汗だく、始まる前からドン疲れ。結局動…

上田信『戦国日本を見た中国人』

本日は久しぶりのお座敷、90分喋り続けるのも一月以上ぶりで、のども結構疲れた。聞いているほうはもっと疲れたかもしれないが(明日にはアンケートが送られてくるはず)・・・。そういうわけで読みさしになっていた表題書を片付ける。副題に「海の物語『日本一…

木本好信・樋口健太郎『図説藤原氏』

本日は当然の如く引きこもり、そこまでの暴風でなかったため我が家には被害なし。ただ何となくダラダラ読書に充て、読みさしの表題書も片付ける。鎌足以来の藤原氏の歴史について平安期を中心に取りあげ、最後にそれ以降の展開についても触れられている。項…

平井上総編『戦国武将列伝10四国編』

本日は枚方3コマ。空調がついておらず問い合わせたところ、開始20分ぐらいでようやくそれなりの温度になった。電車読書のほうは、淡路関連の仕事が続くためセールで購入したもの。とんと人名が頭に入ってこず、特にコメントもできないが、何となく現状は理解…

江後迪子『砂糖の日本史』

本日は締切原稿の関係で必要な国会図書館にも未収の科研報告書所収論文を、木~日までのみ開館の施設に出向きコピー。一点重要な指摘があり、研究史には並べる必要がある。そういうわけで現在進行中の講義にも関係する某フェアで注文していた表題書を読了。…

東島誠『「幕府」とは何か』

本日は千里山2コマ。設置PCの時計が合っていなくて時間配分が狂うが何とか終える。4月から電車通勤が3日になったので、ようやく読みかけの表題書を読了。一昨年に予告が出てそのあと音沙汰なしでどうしたものかと思っていたが書店で見かけ、怖いものみたさで…

天野忠幸編『戦国武将列伝畿内編下』

本日は枚方3コマ。何とか終えるも帰りのJRは遅れ、自転車は雨に遭い、念のために用意していた1本折れていた傘は途中で大破。相変わらずろくな事はない。そんななかで電車読書は過日の上に続き、戦国後期を対象とした下。こちらになると全く定見はないので、…

河内将芳『秀吉没後の豊臣と徳川』

本日はラス前の姫路出勤日。例によってゆっくり出かけたが、播州赤穂行きということもあって電車では全く座れず。海外からの旅行者を見かけないのを除けばコロナ前。そういうわけで電車読書はすすみ表題書を読了。副題に京都・東山大仏の変遷からたどるとあ…

高木久志『戦国日本の生態系 庶民の生存戦略を復元する』

昨日は史跡で力尽き、本日は新スマホの調整に手間取ったため、遅ればせながら電車読書の備忘。貨幣史の研究者として認識していた著書による生業史の著作で、これは読んでおかなければと購入していたもの。著者が福井県で学芸員として勤務していたときに発表…

新谷和之『図説六角氏と観音寺城』

本日は公務出張(これで最後かと思っていたが、もう1回可能性がありそう)。なんやかやで二万歩近くなったが、移動中に表題書を読了。六角氏と城郭史の専門家である著者が、六角氏のはじまりから観音寺城の史跡指定まで、50のトピックと6のコラムで紹介した…

天野忠幸編『戦国武将列伝7畿内編上』

本日はルーティン姫路。例によって有休消化のため朝1時間休をとったこともあって、読みさしの表題書をようやく読了。応仁・文明から天文ぐらいまでの44人の生涯と位置づけが説明される。全く名前が覚えられなくなってしまったため(根幹には研究フィールドは…

西播磨文化講座委員会編『西播磨の城』

本日はルーティン姫路。有休を消化しなければならないが、紀要編集用務のためパッと休むわけにもゆかず、しばらくは朝1時間休暇をとることに。7時起きということになると、そう爆睡ばかりしているわけではなく、電車読書の備忘。ただしネットを検索してもヒ…

中島圭一編『日本の中世貨幣と東アジア』

本日は本年最後のルーティン姫路。とあるところに手を回していただきとりあえず大学Ⅰコマ増えた(まだまだ募集中です)。相変わらず行き帰りとも爆睡しているが、水曜日に空き時間があったこともあり、割引で購入していた表題書を読了。貨幣・手形に関して、…

三枝暁子『日本中世の民衆世界』

本日は枚方3コマ。この仕事は来年も続くが喉にはこたえる。電車読書はさすがにこれぐらいはと思い購入していたもの。著者が研究対象にしている北野神人について、その前史となる西京の成立から、中世の麹業の成立と独占、戦国期の武家被官化を経て、近世に神…

柳田快明『中世の阿蘇社と阿蘇氏』

本日は枚方3コマ。昨日から講義がはじまり早くも喉を消耗した上、帰りの電車遅れもあって、呆けて後処理もできず。ともかく熊本土産の電車読書だけは片付けておく。祭祀に携わらず、阿蘇谷にも居住しないにも関わらず大宮司を世襲した阿蘇氏について、その成…

渡邊大門『嘉吉の乱』

新幹線は小倉を過ぎてから、広島で姫路・新神戸停車と接続と連絡。岡山行きに変更された先行車が福山停車中に追い抜き、予定より早く着くことができた。ハイブリッドのZOOMトラブルが発生したが・・・、シンポの段取りは確定。そういう事情があって、今回の電車…

浜島一成『日本建築を作った職人たち』

本日は枚方3コマ。朝の小雨を強行突破する勇気が持てず自転車を断念。駅までで汗だくになり帰りは止んでおり、判断は失敗か。電車読書は春の特別販売で中身を確認せずに購入していたもの。前半で古代・中世・近世の造営組織を概観し、後半は東寺・高野山・伊…

森幸夫『六波羅探題』

本日は枚方3コマ。朝から大雨でまたまた自転車に乗れず、ズボンもビショビショ、帰路に2週間ぶりに1本早い電車にギリギリ間に合ったことだけが幸い。電車読書は春の特別販売シリーズの一冊。六波羅探題の成立から滅亡までがまとめられており、歴代の考証、在…

安田次郎『尋尊』

本日枚方3コマ、雨で自転車が使えず、しかも2週連続で帰路のバスが複雑な合流での渋滞に巻き込まれるなど、散々だったが何とか帰宅。電車読書のほうは昨年刊行だが今春の特別販売で購入したもの。すでに評価がされていたかと思うが、『大乗院寺社雑事記』を…

島尾新『画聖雪舟の素顔』

本日は公務出張扱いで一日フィールドワーク。さすがに汗びっしょりでペットボトルも5本目。早朝出発で往路の高速バスは爆睡していたが、帰路はそこそこ起きていたので、読みさしの表題書を読了。禅宗に手を出していることもあって衝動買いしていたもの。副題…

渡邊大門編『南北朝の動乱 主要合戦全録』

本日はルーティン姫路、電車で寝たつもりでも午後はヘロヘロ。その上にバタバタが重なったが、電車読書の備忘だけ片付けておく。鎌倉末期から南北朝の合一までの通史を、合戦に引っかけて11章でまとめたもの(9章立てで序章・終章とあるが、時代の最初と最後…

藤田達生『戦国日本の軍事革命』

本日は自治体史の大般若経調査に随行。ひたすら法量のデータ取りだったが、南北朝期の文字を堪能させてもらう。昨日記した事情で火曜日の予備だったもので、本日その残りを読了。昨年もった専任のサバティカルで代行したゼミでもそういう関心があったので、…

山田徹・谷口雄大・木下竜馬・川口成人『鎌倉幕府と室町幕府』

本日は枚方3コマ。終わるとヘロヘロ、こちらはすでに57才。電車読書は当方を引用していただいた中世もの。順に1980・84・87・89年生まれの研究者が、両幕府それぞれの公家寺社との関係・地方支配・滅亡をめぐる近年の研究を整理し、最後に座談会で構成。ただ…

河内将芳『大政所と北政所』

本日は中百舌鳥一限。晴れてきたので、寄り道をせず帰宅し、久方ぶりにルンバ以外で掃除。秀吉の母(実名不詳)と妻(著者は「おねゝ」と呼称)が、豊臣家という家の立ち上げのためどのように処遇されてきたかを跡づけたもの。あとがきで明かされているよう…