wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(お仕事募集中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

中條献『アメリカ史とレイシズム』

本日は千里山2コマ。内容は別で、後半の時間配分を完全に間違ってしまい、最後が駆け足になってしまうという為躰。過去何度もやっているのに情けない限り。電車読書の方は、明日が独立戦争ということで、積ん読を飛ばして読了したもの。黒人の歴史を、南北戦争までの奴隷制度、ジム・クロウ制度の成立と人口センサスにおける「人種」概念の登場(1850年から1890年まであったムラトー=混血が1900年に消滅し、「血の一滴ルール」を適用)、第一次大戦中の北部への人口移動と都市におけるゲトーの成立(ヨーロッパにおけるユダヤ人隔離居住区がもとということだがゲットーだと思っていた)、公民権法制定以後に取り残されたハイパー・ゲトーと微罪での大量収監の「共生関係」という時期区分にもとづき概観したもの。明日も含めて直接講義で利用できる図表はないが、いろいろ小ネタは仕入れることができた。それにしても監獄を民間企業が運営し、新たな「市場」として移民収容施設が拡大したという、何でも「市場」として企業の論理に包摂させる新自由主義のすさまじさよ。

アメリカ史とレイシズム/中條 献|岩波新書 - 岩波書店