wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(お仕事募集中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

大阪歴史博物館「河内源氏と壺井八幡宮」

本日、組合事務所に出かけるついでに観覧。HPに出品目録がないが、35点の中世文書が並ぶのは圧巻。通法寺文書は羽曳野市史で紹介されているが、館蔵の正平10年5月2日「足利直冬書下」はそこにもないもの。また鎌倉期の月日のみで預所得分に関する奉書形式の文書が2通あり、何れも袖判が据えられている点は興味深い。六波羅発給文書も三通あり、うち一通は「禁断」から始まるのも興味深い(文書名は裁許状)。武者所牒・長慶天皇口宣案などもこの地域ならではだが、延元の宿紙の綸旨二通は市史では疑念が記され、「伝後醍醐天皇綸旨」と文書名が付けられていた。文書名は戦国期については81年刊の市史にはない発給者の名字が記され、研究の進展が反映されているが、連署で「執達如件」の書止文言は、「書状」というより奉行人奉書がふさわしいように思えた(先行研究は未読)。また市史に引きずられたか「下」文言がないのに下文とするものもあった。とはいえ撮影もOKで眼福々々。また寄進者銘が記された正平8年の神像、「安綱」銘の太刀なども興味深い。図録はなく無料カラー8Pのパンフレットが配布。料金も常展に含まれており格安。また特集展示「郷土玩具が好き」も伏見人形をはじめ全国各地のものが並ぶ。

特別企画展「河内源氏と壺井八幡宮」