本日は職場の会議で休日出勤、新しい研究会立ち上げの第1回で、近世地図史料がどれだけ活用できるかが焦点。阪急とJRの連絡がよくなく、普通に乗ったこともあり、秋の講義に向けて購入していた読みさしの表題書を読了。高校教員(新しい岩波世界歴史の編者)と日本近代史研究者(文体が上から目線で余り好きではないが・・・)が、1近世から近代への移行(岸本美緒)、2近代の構造・近代の展開(長谷川貴彦)、3帝国主義の展開(貴堂嘉之)、4二〇世紀と二つの世界大戦(永原陽子)、5現代世界と私たち(臼杵陽)それぞれのテーマについて、古典・現代・ゲスト(永原氏のみ別)の3冊を取り上げ、編者・ゲストがそれぞれの論評・質疑と「歴史総合」の授業で取り上げたい「歴史への問い」からなるもの。議論が戦争責任から植民地責任へと連なる4での古典は、丸山眞男『日本の思想』より家永三郎『戦争責任』だったと思われるが(抑圧委譲テーゼがあるとはいえ、論評では実際に家永著書がメインとなっている)、研究の全体状況は整理されており、取り上げられた著書の大多数は目を通していたが再確認でき有益。ただ「歴史への問い」は高度すぎ、編者(現職は校長)もどれぐらい実践されているのだろうか。世界史の考え方 - 岩波書店