wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師・研究員などとして生活の糧を得ていますが、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

木下武男『労働組合とは何か』

本日は姫路勤務、帰路に久しぶりに大阪のチケット屋で95%図書カードを購入し新本屋へ。レジの行列は途切れていなかったが、棚はスカスカで今後が心配。電子書籍の広がりに加え(引きこもり中の授業準備で一度購入したが、スクショしかとれず余り当方は利用しようとは思わない)、紙本でも送料無料の通販があり(しかも図書カードも使用可で昨年何度か利用)、いつもなら新本屋で買うものも学会割引経由となった。そうした矛盾を抱えながら久しぶりの電車読書の備忘。同一労働・同一賃金、産業別組合の力で企業競争による労働条件切り下げを阻止する欧米型労働組合について、中世ギルドまで遡って成り立ちを解説し、それと真逆の企業内労働組合・年功賃金という日本の成り立ちと、それが故に90年代以降に労働条件の切り下げに対抗できず、最低賃金が非常に低水準に抑えられている状況を対比、そのなかで関西生コン労組が欧米型の産業別労働組合を実現し成果を上げる一方、弾圧にさらされている現状を紹介。確かに非常勤講師組合などに関わってしまうと、組織率の低さがもろに交渉能力の低さに直結しており、欧米型の必要性は痛感される。ただ欧米でも労働組合を否定するネット企業が出現しておりそれをどう打開しようとしているのかは気になるところ。なお関西生コン労組は2015年の運動で見かけたが、そこまでの意義をもっているとは知らず勉強になった。

https://www.iwanami.co.jp/book/b559580.html