wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師・研究員などとして生活の糧を得ていますが、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

キャロル・グラック『戦争の記憶』

本日は富田林の法務局で実家相続完了の書類を受け取り、大阪高裁で組合にかかわる裁判を傍聴http://www.hijokin.org/。後者は今のところこちらが優勢だがどうなることやら。そういうわけで近現代史を教養課程で扱う身として衝動買いしていた表題書を読了。コロンビア大学歴史学教授である著者が、2017年11月から18年2月にかけて実施したさまざまなルーツ(日本・韓国・中国・インドネシア・カナダ・アメリカ)をもつ学生が自主的に参加した4回の対話形式による特別講義をもとに編まれたもの。テーマは「パール・ハーバー」・「共通の記憶」を探すための場所・「慰安婦」・第二次大戦の記憶と責任で、出席者それぞれに発言を求め、そこから記憶の形成のされ方、その政治力学について議論を展開させ、著者が最後に総括するという形式。いかにもアメリカ的ではあるが、細かい史実は省略されているため、問題の本質を理解していない読者には勧められないのは難点。戦争の記憶 コロンビア大学特別講義 学生との対話 (講談社現代新書)