本日も団交でお出かけ、講義も始まったが未解決問題が2件あり大わらわ。そんななかで電車読書はようやくたどり着いた表題書。貴族社会における家格の成立過程について、ほぼ全てを網羅したという点で、勉強になり何にも増して非常に有益。ただ編集上の問題と思われる欠陥がいくつか。あとがきによると、著者は「古代・中世のすべての公卿の出自と経歴を抽出し、それを網羅した系図を作成」したという。それを出すのは無理なのはわかるが、系図の数が余りにも少ない。以前のメチエのような折り込みを使うなどもう少し参照できるものが欲しかった。それとも関わるのだが、それぞれの家についての説明が圧縮され、しかも時代的にも前後するため、電車読書的には少し厳しかった。また最初に小目次である程度の当たりは付けられるのだが、やはり索引が欲しかった。せっかくの労作なのだから、「家柄」などという語句を工夫するより、「家格大全」などと銘打って辞書的にする方法もあったのではないか。