wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

「○月○日、区長になる女。」

本日は中百舌鳥1限。試験問題も提出し、前期の仕事のほぼめどが立ったため、サービス・ディの映画鑑賞。リサーチしたところ、1月公開の表題作品が、ちょうど限定アンコール上映されていたため観覧。物語は、劇作家・演出家の監督の住まいが都市計画道路によって立ち退きになることを知ったところから始まり、杉並区政をリサーチして、新しい区長をつくろうという動きを発見、途中で軋轢もありながら僅差で当選、そのグループから多数の女性新人が区議会選挙で当選するところまでが描かれる。カメラを廻し始めたのは、候補者本人から監督が映像スタッフとして依頼されてからのようだが、その時点ではどういう結果になるかは誰にもわからず、運動をリアルタイムで捉えたものとして興味深いもの。当選した方はオランダを拠点とするNGOで15年活動した方で、新自由主義席巻以後の欧州左派運動とともにあったが、2018年ごろから日本で活動するため日本語で論説を執筆していたところ、杉並区側にいたNGO活動家が声をかけたとのこと。当選した事実は認識していたが、詳しい経緯は初めて知った。選挙母体は緩やかな連合体という印象で(後に区議会議員に当選するのは映画の紹介順で、共産・立憲・れいわ・一人会派)、市民による一人街宣という選挙スタイルもこれで確立したようで、今行われている都知事選はこれをモデルにしたものか。すでにポイント・オブ・ノーリターンを過ぎているという見解もあるが(為替などをみると手の施しようはないように思える)、最後の挽回のチャンスになることを強く願うもの。とにかく「冷笑」だけはもうやめましょう(傍線部、誤記追加)

映画 ◯月◯日、区長になる女。全国公開中!!