wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師・研究員などとして生活の糧を得ていますが、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

樋口健太郎『九条兼実』

本日は枚方15回目、ベトナム戦争から冷戦後のインターネットまで流して何とか終了。平常点整理が残っているので簡単に電車読書の紹介。引き続き中世本で、摂関家研究者による評伝http://www.ebisukosyo.co.jp/products/detail.php?product_id=394。すっかりこの分野からは遠ざかっているが、忠通の評価、女院との関係、平氏と貴族社会の関係、故実の継承、摂関家分裂の段階的把握など、貴族社会に内在的な叙述は説得的に感じた。ただ兼実の摂政就任後にいきなり「国家の再建」などという大上段の言い回しが出てくるのは解せないところ。一貫して貴族社会の一員としての姿を描くべきではなかったか。