本日は枚方3コマ、イスラームの誕生から十字軍まで。そのため土曜日に表題書を購入し、15世紀前半までを本日往路で、残りを帰路で読了。ローマ時代からのイベリア半島の全体史を示したもので、後ウマイヤ朝における西ゴート由来の構造をもとにした間接統治におけるキリスト教徒(モサラベ)・ユダヤ人・ムスリムそれぞれのあり方とその後のイスラーム化の進行、独自の社会が形成されていたイベリア半島北西部におけるキリスト教諸国の成立、西欧世界の発展を背景とした11世紀における力関係の逆転、その後のイスラームVSキリスト教とはいえない複雑な合従連衡、カスティーリャ王の臣下でジェノバ商人に支えられていた最後のイスラーム王朝であるナスル朝の性格、オスマンによるビザンツ帝国の滅亡がもたらした対異教徒認識に変化によるナスル朝の滅亡までも経緯が描かれる。「レコンキスタ」は19世紀スペインでの国民国家形成のための造語で、宗教戦争でも宗教的寛容でもない複雑な状況が説明され、勉強になった。ただそのために複雑な政治史の説明が中心となり、固有名詞が多すぎなのはややしんどかったところ。また決定的な変化は当事者同士の関係というよりも、キリスト教世界全体の状況に規定されているとするなら、そのあたりの叙述ももう少し欲しかった。なお「レコンキスタ」は括弧付きで説明することにした。