wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師・研究員などとして生活の糧を得ていますが、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

小谷利明・弓倉弘年編『南近畿の戦国時代』

本日はルーティン姫路。編集担当として紀要原稿をとりまとめ、刊行準備手続きをすすめるところまできた。当方も年末年始で結論のない雑文を書き上げたが、その紹介は刊行されてからとし、久しぶりに中世関連の電車読書の紹介http://www.ebisukosyo.co.jp/products/detail.php?product_id=389。近しい方々による論集で、16世紀の河内を中心として大和・和泉・紀伊を含めた城郭論・権力論に関するもの。とはいえようやく15世紀の武家(しかも赤松氏限定)に手を出し始めた身としてはなかなか縁遠いテーマ。ただ着実に研究は進んでいる印象で、畿内の政治史を理解する上では決定的に重要な地域で、しかもその動向を踏まえてこそ豊臣大坂が位置づけられることは明確になったようだ。ただ個々の論者の立場にはかなり差異があることも事実で、もう少し論争的な側面もあればより取っつきやすくなるようには思えた。レポートの目処がようやくつき、何とかあと一コマ分の準備を残すのみで、終わりが見えてきた。ただ戦争と山林環境は物資調達・山城の構築と眺望などいろいろやれることがあるはずだが、ほとんど研究を見つけることができず、結局豊臣まで飛ぶ羽目に。そういう視点も取り入れてほしかったところ。