週末は鳴門で某プロジェクトの最終合宿。いろいろあったが、来月の締切原稿で7年間のもろもろともおさらば。そういうわけで電車読書のお供にしたのが表題書。テーマにもかかわらず関西在住の中堅・若手が執筆メンバーということでのいただきもの。東海とされるのは旧国で伊賀から伊豆、三重県・岐阜県・愛知県・静岡県を指すもの。編者の手になる序によると、院政期・鎌倉前期に、幕府の直接支配がおよぶ「関東」が誕生することで、京都を中心とする西国と東国との間に位置していた諸国が、「関東」から分離して独立したのが「東海」という枠組みで、両極に規定されながらいずれか一方に収斂されることがなかったことに特質があるという。ただコラムを除く6本の論考がカバーする地域にも微妙なズレがあり、特に独自の歩みをする飛騨、北条氏の出自である伊豆を含めるのは、県の枠組みに規定されたもので無理があるように感じた。最後に既刊本としてまとめられていたのは、東北の中世史・京都の中世史、単著で関東には限定されないが、動乱の東国史というシリーズもあった。九州は企画可能だろうが、他の地域は困難かもしれない。なお各論考は最新の成果としていろいろ勉強になったことは申し添えておく。