wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

後藤里菜『沈黙の中世史』

昨日から秋の講義。予想以上の受講者で資料の増し刷りに走ったり、時間配分の失敗など最初からバタバタ。月・火5コマで喉にもダメージ。そういうなかで電車読書は話題の感情史ということで、衝動買いしていたもの。修道院を舞台に沈黙と感情の発露としての叫び・嘆きを主題としたものだが、残念ながら当方の頭にはなかなか入ってこず、しばらくページが過ぎて何の話しかよくわからなくなることの繰り返し。後半の女性の部分は少しは見えてきたような気がしたが、結局最後までしっかりしたイメージが持てなかった。先日の古文書調査でも思ったが、研究の最前線からすると完全な落伍者であることを改めて認識。なお本の作りとしては最後に14頁の読書案内、5頁の索引が添えられ、新書としては非常に丁寧。

『沈黙の中世史』後藤 里菜 | 筑摩書房