wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師・研究員などとして生活の糧を得ていますが、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

途中下車博物館ツアー

さてもともと東京行きは10月末に予定していたのだが、仕事の関係で一週間延ばすことになり、東京にとっていた宿もキャンセル。その際には東大史料に寄るつもりだったのだが、11月からの閲覧方法がなかなか開示されなかったため(結局は前日予約でOKになった…)、方針を変えて博物館ツアーに変更。宿も横浜に変更し(安くて大浴場・朝食付でなかなかよかった)、水曜日の映画鑑賞後に移動して途中下車。

本日は朝9:00から金沢文庫聖徳太子信仰ー鎌倉仏教の基層と尾道浄土寺の名宝」を観覧。東国を中心に太子信仰と律宗の展開が示され、四天王寺に関わるものもあり勉強になった。国宝だという称名寺蔵「結界唱和」は律宗寺院の指図としても非常に重要に見えたが、全貌が知りたいところ。また浄土寺の史料も興味深く、鎌倉末だけでなく南北朝期にも優品が続くのは全く不勉強。なかでも圧巻なのは「弘法太子絵伝」で材木伐採・切り出し場面、山斜面の畠と紙漉きなど、貴重な画像がてんこ盛り。こちらは図録で大きく紹介されておりありがたいところ。https://www.planet.pref.kanagawa.jp/city/bunko/tenji.html

続いて横浜に戻り【特別展】時宗二祖上人(にそしょうにん)七百年御遠忌(ごおんき)記念 真教と時衆 | 神奈川県立歴史博物館 を観覧。こちらは清浄光寺など東国を中心とした時衆の展覧会。多数ある遊行上人絵伝が紹介されていたのは圧巻だったが、図録に掲載されているのはごくわずかで、展示されていた伊勢参宮前の尼僧の沐浴シーンも省略されていた。これまた不勉強で同絵巻の全巻揃いを観たことがないのだが、これまた何とかならないものか。聖徳太子弘法大師親鸞などもそうだが、多数の作品があり微妙に描写が異なっているため、ちゃんと比較できるようにしてほしいところ。

さらに新横浜まで移動して米原で途中下車し、ICカード長浜城歴史博物館に向かい「企画展塩津」を観覧。夏に安土に行けず見逃していた12世紀の起請木札をおがむため。安土より規模は小さいようだが(おかげで図録は安価)、お目当てのものは全て出されており、いろいろ想像をめぐらすところ。それにしても他は痕跡のみにもかかわらず、どうして一点だけ墨書がちゃんと残っていたのだろうか。使用状況だけで説明できるのだろうか。ただどちらにしろこちらが当初想定していた地名二文字はどうも記されていないようだ。https://www.city.nagahama.lg.jp/section/rekihaku/

長浜からは米原までだけ切符を購入し直通新快速で大阪まで帰宅。もともと姫路ー東京の往復乗車券のため明日はそれを利用して通勤。図録代三冊ぐらいは浮かせることができた。