午前中に所用があったのと、貧乏人に優しい無料観覧日という事情で、関空・紀州路快速で出かける。隣に大きなスーツケースをもった若い男性が二人。スマホをチラ見したら英語だったので、この車両は関空行きではないというのをどうやって説明しようか悩んでいたが、二人が日本語で会話しだしたので安堵して話しかける。それでもやはり簡単な英会話ぐらいはマスターすべきか。内容は文書とともに、聖教類・講式などが多数展示。奥書をじっくり観察させていただいた。その多くは現地の寺院にあったもので、仏像・遺物、さらに近世の文書・絵図・肖像と、明恵という存在が地域でいかに受け止められていったのかという視点が興味深く、最後も昭和の明恵上人鑽仰会資料・現地の遺跡・絵画の修復で締めくくられる。武士団研究のなかで位置づけた前々任者とは異なる、担当者の構想のたまもの。なお図録もその前々任者の寄稿も含め充実。