本日ようやく観覧。平安の一木2躯、中世後期作という日蓮絵巻の写本、本興寺文書・長遠寺文書から戦国の禁制などが展示。また中世後期の年紀を有する長遠寺所蔵の鰐口3点は、河内野田・播州三方東・紀州松江とあり、いずれも別の場所から移転してきたことがわかる。同時開催の指定文化財写真展は国・県・市指定で展示できなかったものを写真で紹介、そこにも中世の梵鐘銘など重要なものがある。ここまでは図録も刊行。なお常展も10月31日付で展示替えがあったようで、博多以外で唯一の「丁綱」墨書のある磁器など大物遺跡出土品、複製ながら大覚寺絵図、本興寺文書から三好長慶禁制・門前百姓等起請文、大覚寺文書から楠木正儀禁制などが出品。すでに写真でみていたが、起請文署判者に「なには」「たるや」など有力商人ぽい存在による印(壺などがみえる)、花押、略押、筆軸印が混在しているのも興味深いところ。なお独自サイトが閉鎖中になっており、地域史研究バックナンバーなどが閲覧できなくなっている。