wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

十五世紀生産革命論序説

先日頂いた論文のタイトル(御礼申し上げます)で、陶器産地の集中・大窯の成立・石塔生産工程の合理化・石鍋の消滅・大鋸による板材大量生産・私鋳銭量産などの指標から14世紀後半から15世紀において集約化・量産化を特徴とする生産様式の変革を見出したもの。先週日曜日の報告ともつながるもので、興味深い提起だ。昨日も研究会で室町幕府をどう見るかが議論になっており、素材は異なっても向かう方向は共通性が見られる。ただし14世紀末を画期とするものと、15世紀末を画期とするものが混在しており、どう整理していくのかが今後の課題となる。それにしても校正は課題が山積みのまま終わらず、体調もなかなか戻らない。締切だけが迫っており、あせるばかりだ。