新幹線は小倉を過ぎてから、広島で姫路・新神戸停車と接続と連絡。岡山行きに変更された先行車が福山停車中に追い抜き、予定より早く着くことができた。ハイブリッドのZOOMトラブルが発生したが・・・、シンポの段取りは確定。そういう事情があって、今回の電車読書のお供にしたのが表題書。メインはタイトル通りだが、円心・則祐を前振りに政則までの通史が叙述される。応仁の乱期に播磨回復に活動した赤松政秀になぜか触れられていないが、それ以外はTHE通説という感じで、大村拓生のうさんくさい研究は一切無視。他でも相手にされていないし、そんなもんかとも思うが、35頁に系図を掲げて、64頁「顕則の子・持貞」・68頁「持貞の父は、頼則」(著者の系図は後者)、154頁「満祐の身上について不穏な噂が流れ、やがて心身を病んでしまった」・166頁「満祐は義則を暗殺する際に、周到な準備をしていた」など、せめて一書の中での整合性は欲しいところ。まあ当方の赤松研究は今年度で打ち止めなので、通説には頑張ってもらわないと・・・。
筑摩書房 嘉吉の乱 ─室町幕府を変えた将軍暗殺 / 渡邊 大門 著