本日は姫路に休日出勤。酒好きのゲスト・スピーカーを招くので、夜は飲み会になるかと思っていたが、さすがに自粛モードで何もなく帰宅(外で飲んだのは一月末が最後)。そんなわけで衝動買いしていた読みさしの表題書を読了。紫外線が発見されてから、ビタミンDを生成するものとして評価され、ブームが訪れ「人工太陽」が商品化されるなど、「健康」をめぐる言説が展開し、近年の逆に悪者扱いをされている状況までを描いたもの。全体はそんなものかと思うが、単に言説を並べているだけで深みが感じられず、現代の研究文献と当時の文献との差も曖昧で誤解を招きかねないもの(例えば124頁、鹿野政直『健康観にみる近代』での1941年への言及)。なお著者は韓国で恐らく大学教育までうけ、東大大学院をでて、日本で職を得て科学史を教えているとのこと。英文論文をあり語学はできるのだろうが、東大科学史の「化け物的」優秀さは感じられなかった。