本日は公務出張。いろいろ計画を詰めたが、コロナ再燃で順調に運ぶかどうかは不透明。そんななかで昨日の電車読書の備忘。某氏からのいただきもの。ありがとうございます。保元・平治の乱から文禄・慶長の役まで14の戦乱を取り上げ、その概要と研究史上重要な文献案内を記したもの。このところの研究の進展について行けておらず、いろいろ勉強になる。また承久の乱を取り上げた章は、「義時追討」という史料表現に引きずられた近年の研究を批判して、改めて後鳥羽は倒幕を意図していたことを、北条政子の位置を補強して主張。近年各所でみられる形式的史料実証をもとに、「意図はなかった」として権力の実質的作用を等閑視する流れ(第12章に典型、そのわりに史料用語ではない「石山合戦」)からの転換の動きとして注目されるところ。