自粛、さらに授業準備で、長らく映画館にも行くことができていないが(ミニシアター・エイド基金には最低限の投げ銭だけした)、たまたま情報を知って無料公開されているドキュメンタリーを自宅で観覧。BLMがらみで紹介されていたもの。
Black Lives Matterについて理解するための映像作品11選|ぬまがさワタリ|note
タイトルの意味はアメリカ合衆国憲法の奴隷制廃止規定の例外事項として、犯罪者の奴隷扱いは認められているというもの。南北戦争後の微罪摘発による犯罪奴隷化、映画「国民の創世」で描かれたレイピストとしての黒人イメージとKKKの「英雄的」行動までが前ふり。その上で公民権法後に、ニクソンが提唱し、レーガンが実践した「対麻薬戦争」が、黒人社会に広まっていたものを重点的な取締対象とすることで、強い大統領イメージを植え付けるとともに刑務所が肥大化。更生に重点をおいた民主党候補がブッシュ(父)に敗北したことで、クリントンも警察権限強化・重罪化を推進。司法取引で罪を認ないと、裁判前の長期拘束(3年に及ぶことも)が常態化。さらに刑務所民営化とロビー活動により、「産獄複合体」が肥大化して、それを後押しするというどうしようもない構造。それらが背景になって警察暴力が常態化し、黒人の若者は三人に一人は逮捕されるという2016年の現状で、トランプ演説がその後を予兆させて締めくくられる。「強い指導者」の演出という選挙戦術が、差別を助長し、新自由主義が利益を得るという極めて現代的な現象であることがよくわかるもの。
https://www.youtube.com/watch?v=krfcq5pF8u8