本日はルーティン姫路。相変わらず往復とも途中停車駅に全く気づかず爆睡していたが、松江で購入していた表題書を読了松江市:暮らしのガイド:刊行物のご案内。ブックレット形式だが、中世荘園年貢輸送体制がもたらした廻船ルートの形成、14~15世紀における日常的交流・物流の拡大、16世紀後半の東アジア経済圏の活況と日常的交流・物流の広域化、という全体の流れを押さえた上で、内海水運と松江城下町の前身となる白潟の成立・発展がわかりやすい文章で説明されていて有益。また主要史料は全文掲載され、内海水運に関する地図、さらに戦国期の白潟の想定復原図まであり、学術的な水準もクリアしており、さすがというところ。なお室町・戦国期の寺院勢力は曹洞宗が中心とのことで、東播磨の内陸部でもみられ、真宗・日蓮宗のような派手さはないが、当該期の拡大は目を見張るものがある。