wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

「岡山における歴史の教育・研究と吉田晶さん」について語る会

本年1月15日に吉田晶氏が逝去された。個人的想いについてはすでに記したが、昨日88回目の誕生日に合わせて岡山大学で表題の会が開催され参加した。吉田さん(会の名称による、岡山では先生と呼ぶ習慣がなかった)が岡山におられたのは、1978年6月から1991年3月までの13年足らずに過ぎなかったが、その間に大学内だけでなく、歴史教育者協議会、岡山民権百年記念運動など多様な活動の中心を担っておられたことが紹介されていた。また吉井町史編纂事業が「町民の、町民による、町民のための」ものを標榜し、月一回の編纂委員会には町長以下の幹部の出席を求める、毎月町広報誌に関係者がA4一枚の原稿を執筆する。夏の史料調査の成果を毎年中間報告会で町民に示するとともに史料展示を行うなど、町民を巻き込んだ運動として組織されていた全体像について初めて知ることができた。私が入学したのが町史編纂開始の年。夏合宿では昼の体育館での史料整理、夜の懇親会での「女性史は成り立つか」をめぐる吉田・ひろた・倉地三氏三つどもえによる白熱した議論など、歴史学の本質を学ぶことができた。本当によいタイミングに恵まれたものだと、懐かしい写真と懐かしい顔ぶれ(お世話になった一年上の学年から7名が参加されていた)を見ながら改めて再確認する。懇親会でも貴重なお話を聞くことができ、吉田さんの偉大さを実感することができた。改めて御学恩に深く感謝します。最後はいつものパターンで、最終新幹線に飛び乗り帰宅は一時前となったが、充実した一日となった。お目にかかることができたみなさまありがとうございました。当ブログおよび当方にも相変わらずいろいろご心配ばかりおかけしていて申し訳ありません。何とか前向きにやっていこうと思いますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。