wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

銀閣寺と龍谷ミュージアム「絵解きってなぁに?」

今朝は3dayチケット二日目を利用したためいつもと異なり梅田から阪急に乗車。時刻表を見た時にはボオッとしていて最初は気づかなかったが、トラブルで遅れており一本前の電車が表示されていた。幸い御堂筋線のようにわざと長引かせることはなかったようで数分遅れただけで次の接続には影響がなかった。午後は来年度の雲行きが怪しいこともあり、「最後の京都観光」に充てることにし、銀閣寺道まで市バスに乗る。ちょうど秋の特別公開の時期で拝観料500円と別に大枚1000円を支払って(カラーの冊子はもらったが)、東求堂内部を観覧する。ガイド二名に囲まれ自由行動は許されなかったが、参加者が6名ということもあり(観覧者の大部分を占める修学旅行生はここまで見学しない)、じっくり建築部材を観察することができ(木目のそろいはさすが)、付書院には本物の唐物がわざわざ観覧用に置かれているのも間近で堪能できた。続いて急行市バスで堀川今出川・そこで別の市バスに乗り換えて西本願寺前で下車し、表題の展覧会を観覧するhttp://museum.ryukoku.ac.jp/exhibition/sp2012_10.html。地獄極楽図から参詣曼荼羅までの絵解きの対象となった絵画史料が多数展示されており見応えはたっぷり。なかでも鎌倉期とされる六道絵に大鋸が描かれているのにはかされたが、制作時期が正しいかはやや疑問が残る。遊行上人縁起の四条橋の情景も興味深く、東山側のたもとには意味深な塔婆も描かれていた。また現役僧侶による絵解きのビデオ上映もされており、芸能としての姿を想像させるものだった。ほとんどが展示替えされるようなので、後期(11月6日以後)にもう一度いく価値はあるもの。ただし図録の写真は小さく、当方の関心も世俗に偏っているため、拡大されている部分とも重ならず購入は断念。この時点で四時を大きく回っており、当初予定していた東寺宝物館は断念して、市バスで四条大宮に向かい帰宅の途につく。やはり現物を見るのは目の保養になる。写真は方丈から見た東求堂。11月3日訂正
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