wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師・研究員などとして生活の糧を得ていますが、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

神戸市立博物館「須磨の歴史と文化展」、付・鶴林寺

本日は6:50起床、9:03姫路着。誰も見かけないと思いながら南口に向かうもやはりそれらしき人はいない。掃除のおばさんに確認しても、ここが南口で間違いないという。おかしいなと思いながら案内の封筒を開くと7日(日)と記されている。昨年秋に6日と手帳に書き込んで、全く疑っていなかったのだが、全くの無駄足になってしまった。しばらく混乱してあちこち動き回ったあげく、チケット屋で加古川までの切符を購入。前から行こうと思いながら機会がなかった鶴林寺に向かう(ちょうど先週日曜日に詳しい方のお話を伺ったばかりなので、これもタイミング)。駅から二キロほどの道のりだったが全く起伏はなく、一キロほど南には浜の宮神社もあり、加古川と瀬戸内海との関係が気になるところ。鶴林寺というと太子絵伝と石造物というイメージがあったのだが、石造物は優品だが小ぶりのものがあっただけで、平安後期の建築が太子堂常行堂の2カ所に残されており、その他に本堂・行者堂・三重塔・仁王門・鐘楼は室町で、中世建築の宝庫だったというのを全く知らなかった。かなり軍勢が行き来しているのだが、よく兵火に遭わなかったものと感心させられる。宝物館も白鳳仏から絵伝まであり見応えたっぷりだった。徒歩で山電浜の宮駅に向かい、各駅と特急を乗り継ぎ垂水、交通費を少しでも節約するためにJRに乗り換えてやはり各駅と快速を乗り継いで元町へ。チケット屋を三軒回ったが見つけられないまま表題の展覧会を正価で観覧http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/institution/museum/tokuten/2015_3suma.html(あとで阪神の土日切符を買うために寄った店では350円引で販売されていた。どこのチケット屋も大盛況で、垂水の10円引はあきらめたほど。人出はそれなりに多かったが、節約している人は多いのだろう)。こちらもほとんど予備知識なく出かけたのだが、とんでもない優品揃いで保存状態のよい仏像・曼荼羅にまず驚かされ、南北朝期の釣灯籠などという余り見かけないものもあった。さらに予想外だったのが「当山歴代」(中世のものは経巻に用いられるようなわりと間隔の開いた長方形の線で囲まれた中に記載)ぐらいだろうと思っていた文献資料が、長田神社文書・現地の公文らしき家の伝来史料・近世まで続く山論関係史料(地先漁業権を含む)が大量に展示されており、個人蔵として出ていた売券2点は兵庫県史でも見当たらず新出史料らしい。文字は地下文書、山論絵図は草山ばかり、じっくり見させてもらった。その他に遊行上人縁起には遊女船と船に屋敷を乗せたような奇妙な姿が描かれており、亀山上皇大阪湾遊覧で用いられたものを彷彿させるなど見所たっぷり。しかも同時に太山寺展も行われており、こちらも仏像・仏具・経典から、護良の文書まで揃っている。元弘3年5月10日の軍忠状の「五」「十」の数字がやや違和感。地下文書系の売券でも気づいたが、一枚の文書に異筆が入っているものが結構あるようだ。全くの凡ミスだったが少しは怪我の功名になった。とはいえ明日も姫路…。写真は鶴林寺で中央が本堂・右が太子堂・左が常行堂で、本堂と比べて高さが低いのがわかる。イメージ 1