wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

『利神城跡等調査報告書』

記者発表されたので、ここにも紹介しておく。作業としては一昨年度になるが(本ブログでもかつて紹介)、調査委員会の末席を汚し、同書136頁のうち、第二章「文献からみた城郭の姿」2-2「中世佐用郡をとりまく歴史地理的環境」(15~17頁)・史料編第二部「田住家文書・地誌」(史16~23)を担当。播磨西北の美作国境という佐用郡地政学的位置を中世史料からあとづけ、現地庄屋文書などの翻刻に携わった。「思えば遠くへ来たもんだ」という感覚だが、圧巻は畑和良氏による「別所中務の城」・「近世利神城と平福御殿屋敷」という論考二編および史料編第一部。周知されていない利神城の名前がみえる古文書(写真付き)をはじめ、かなりの文字史料を集成して立論されており大変な労作。その他に中世文献編は小林基伸・村井良介両氏が、近世文献は藪田貫氏が、城郭は山上雅弘氏が執筆。1000円+送料で購入できますので、ご入用の方は佐用http://www.town.sayo.lg.jp/cms-sypher/www/info/detail.jsp?id=3579にお申し込み下さい。赤松関係の第二作はようやく仕上げたが、某書評は書けないまま。5月半ば締め原稿と20日の報告依頼に取りかかれないまま、四月になってしまった。三月に乗れなかったのが失敗。