本日は枚方3コマ。講義も近世まで突入したので、電車読書は近代史のおさらいのため先週書店で購入して急遽読むことにしたもの。8名の執筆者は昭和天皇の戦争指導を扱った山田朗氏以外は、「15年戦争史観」に立たないことをことさらに強調するいわゆる「実証系」研究者で、日清から対米英までの開戦をめぐる最新の政治力学が示されている。もちろん直線的に戦争が拡大していったわけではないということを否定するものではないが、森山優「対米戦争はなぜ回避できなかったのか」による国策決定に関わるプレイヤーが多数ある「非(避)決定」構造が原因ということになると、軍がプレイヤーとして完全に自立することになった満洲事変と要人暗殺の意味はやはり大きかったと思わざるを得ない。