本日は組合の会議でお出かけ。昨年度までは作業がない際はリモートだったのだが、本年度から対面原則に。ただおかげで書店で『実躬卿記』の新刊を確認することができたのは幸い(コロナ禍でネット衝動買いをしてしまった補遺1に続き、紙背文書のほとんどは具注暦で、大枚をはたく必要はないと判断)。また雨でヨレヨレになってしまった表題書を読了。購入直後にネットで旧説という批判をみたが、古代・平安いろは歌・定家仮名遣い・音読みの展開・国学の仮名遣いという歴史が説明されており、当方としては頭の整理ができ、国学の達成も理解できた。このところ新刊本のうち再読することはないとしたものは1年分まとめてブックオフに持ち込んでいるが、本書は引き取ってもらえる状態ではなく書庫に収まることになる。
日本語の発音はどう変わってきたか -釘貫亨 著|新書|中央公論新社
なおネットでみた批判は著者が採用する古代8母音説で、新説では万葉仮名におけるカハマ行の甲乙類の使い分けは、母音の相違とはいえないとのこと。当方としてはそれ以後も含めて表記の使い分けが誤りでなければとりあえず事足りるところ。