本日の中百舌鳥1限終了後に観覧。入りは30人程度で当方より若い女性もちらほらみかける。もともと深夜ドキュメンタリーで放映されたものに追加取材を加え、2000年以後の慰安婦に端を発した教育・研究への国家介入の深化を跡づけたもの。慰安婦など加害叙述が標的とされ採択が激減し倒産した日本書籍の関係者と執筆した吉田裕氏、教育実践が批判された平井美津子氏らだけでなく、攻撃側の関係者にも取材を敢行。学び社を採択した学校に多数の抗議はがきをだした籠池泰典氏・教育再生首長会議の防府市長・外務省で歴史戦に踏み出したもと官僚(実名を名乗っていたが忘れた)などが登場。なかでも圧巻は伊藤隆氏で、「立派な日本人をつくる」との真意を問われたら「左翼ではない」としか答えない逆張り、ドキュメンタリー放送時から話題になっていたが、政府見解を教科書に書き込むことが明記され今回追加取材に応じ、尖閣を例に挙げ中国に占領されるのは自分が死んでからにしてほしいとうネトウヨぶり。なお学術会議任命拒否問題では岡田正則氏がインタビューに応じ、伊藤氏の後任の方は登場しなかった。最後は科研裁判が取り上げられたが先日敗訴。本日の中学教員免許用の授業で楠木正成の神格化を取り上げた際も、複数の学生が愛国心涵養のためとして肯定的に反応。歴史総合系がこれらの問題をなかったようにふるまっているのを含め前途は暗い。