wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

下鴨神社「鴨長明『方丈記』と賀茂御祖神社式年遷宮資料展」

今朝は珍しく御堂筋が定時運行(昨日も4分遅れで乗替がぎりぎりになった)され、講義とアンケートも無事終えて、図書館で少し調べ物。このサイクルも今年度でお払い箱になりそうで、もらい物とはいえせめて一言ぐらい断ってほしいのだが・・・。午後は残された「最後の京都観光」ということで、歩いて下鴨神社に向かうが、何も考えなかったため随分回り道をすることに。ともあれまず研修道場で開催されている表題の展覧会を観覧するhttp://houjyouki.p2.weblife.me/houjyou04.html。説明がなく当方に見る目がないため神像・狛犬などはいつの時期のものかわからなかったが、中世の遷宮記が多数出品されており、文書も建武期の軸装された売券が2点並べられていた。何れも個人蔵のようで全て活字になっていないのではないか。遷宮記はとりわけ気になったので読んでみたが、巻物・冊子本の一部のみで当方が関心を持つ記事は表に出ていなかった。その他に方丈記に関して真名本など多数の異本が展示されていたのも関心を引かれた。続いて本殿に向かいセット券になっていた斎院旧跡という大炊殿を見学し、同じく境内で開催されていた「定家と長明」展スタジオジブリが描く乱世を見学する。どうも2008年に堀田善衛方丈記私記』を原作にしたアニメを想定したらというイメージ・ボードが製作されたようで、それをジブリが空間プロジュースして今回の展示に至ったらしい。ラフ・スケッチとはいえ京都・鳥羽・福原などの絵コンテは「もののけ姫」のレベルと比較して少し違和感があり、18歳の定家の顔もかわいすぎ。とはいえアニメ化を求める署名がおいてあり、実現すれば見に行かなければならない。写真は「定家と長明」展の会場となった重文の神服殿。帰宅して出身大学院で公募が出ていることに気づく。この間のごたごたでとれないという噂も流れたがとりあえずはよかった。とはいえこの短期間でどうするつもりなのだろうか・・・。
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