wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

博物館はしご三件

今朝も地下鉄ダイヤは乱れたが、駅に早くに着いていたため遅れていた前の電車に乗ることができ、事なきを得た。それにしても最近はひどすぎで、黒字化するために大量に人員削減をしたつけがきているのか、民営化論を支持させるために誰かが仕組んでいるのか、とにかく何とかしてほしい。午後は北山が休館のため一日乗車券を利用して博物館展示をはしごする。1大谷大学博物館特別展「親鸞真宗本廟の歴史ー」http://www.otani.ac.jp/news/nab3mq000001ls54.html。大谷・吉崎・山科・大坂本願寺にわけて、都市史研究で有名な絵図や考古資料・文書などが展示されている。文書に釈文がないのでがんばって読解を試みたがそれほど興味深いものはなかった。それにしてもあの島だらけにもかかわらず中之島も堂島も描かれていない荒唐無稽な石山合戦期の地図は誰が考えたのだろうか。2東寺宝物館「東寺文書の世界ー東寺を支えた人びとー」http://www.toji.or.jp/2011_autumn.shtml。地下鉄で九条駅まで出て歩いたが思ったより遠かった。時の権力者が出した安堵・禁制などの文書ばかりで、形の変遷はよくわかったが(やはり豊臣文書はでかい)中身は余りない。ただし今年重文に指定されたという百合にあるものの続きになる学衆方引付が出ており、記事は簡略のようだったが北山に写真が入っているかどうかは確認しておく必要がある。3龍谷ミュージアム釈尊親鸞http://museum.ryukoku.ac.jp/exhibition/sp.html。JRの高架下を越え多数の団体客で賑わう西本願寺を抜けてたどりつく。インド・中国などのもの(大谷探検隊などの成果)と、親鸞以後の教団の発展の2テーマにわかれ、スペースも大きく客もそこそこいたが、それ以上にスタッフが多数いた。外国人女性を専門家らしき人が案内していたが、それが大物なのかもしれない。親鸞および聖徳太子の絵伝・慕帰絵などの絵画資料から名号・仏像・梵鐘まで多数並んでいたが、図録は展示替えごとにつくられており購入しなかった。名号の裏書きの釈文も記されていたが、誰か全体をまとめたものはないのだろうか。また四天王寺に関わる史料を知ることができたのも成果。そこから論文で書いたのに行ったことがなかった六条八幡宮に寄ろうと思ったのだが、少し迷って同じところを一周してしまった。途中の案内図に記されていたので大規模なものを想像していたが、写真にあるような小社。頭の中に戦国期の地図までしか入っていないのが大きな問題。そこから五条駅に出て帰路につく。少し歩き疲れたがいろいろ勉強にはなった。
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