wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

京都国立博物館「国宝十二天像と密教法会の世界」

今週は火・水とも珍しく地下鉄は定時運行。昨日は定時と月曜振り替え合わせて4コマ・本日1コマの講義を終え、午後はあと3回しか使えない図書館で宗門関係の絵巻のデータを取る。それが一段落したのでバスに乗り(清水周辺はこの時期でも修学旅行生がいた)、表題の展覧会に向かう。東宝記にも記された鳥羽院政期の十二天像がどういう事情か館蔵となっており、それが一挙に展示されるとともに、密教法会関連の指図・法具・屏風・文書類が並べられていた。十二天像は保存状態もよく彩色がよくわかり、守覚関連の仁和寺蔵聖教に彩色された指図があるのも初めて知った。阿刀文書には木具として材木商品名が記されていて興味深かったが、全貌を近場で見ることができないのはやはり痛い(総合資料館は影写本のみ)。年中行事絵巻の近世模本も民衆の姿など、紙の大きさには違和感があり、拡大コピーしたものかもしれない。なお通常の特展会場の1/4スペースが空いてしまったようで、あわせて方丈記展が開催されていたが、古写本以外は餓鬼草紙・明恵夢の記・親鸞自筆など展示コンセプトというより優品を並べたという感があった(それができるだけさすがなのだが)http://www.kyohaku.go.jp/jp/tokubetsu/130108/index.html。論文に関しては立ち往生が続いている。1月末の採点が始まるまでに片付けなければならないのだが、無気力状態からなかなか抜け出せない。何とかならないものか・・・・。