wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師・研究員などとして生活の糧を得ていますが、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

フランチェスカ・トリヴェッラート『世界をつくった貿易商人』

本日は枚方3コマ。配当されていた教室の空調が修理中とのことで、いつにもまして雰囲気が悪い中での講義。来週には直るようだが、すでに梅雨明け。ロシアのウクライナ侵攻で温暖化対策も吹っ飛び(逆に世界で軍事費増やしてCO2を燃やしましょうモード)、あと20年海抜5mの地に居住し続けられるかどうかも怪しくなった。そんななかで電車読書の備忘を残しておく。タイトルとHPの紹介文につられ、衝動買いしてしまっていたもの。当然、実証論文だと思っていたのだが、収録されている6編は何れも著者の実証研究を前提とした研究史レビュー的な論考。しかもグラナダで生まれたムスリムで、モロッコの外交使節として活躍している最中にスペイン艦隊の捕虜となり、洗礼により自由の身となり『アフリカ誌』など著述家として活躍したが、姿を消しチェニスに帰ったというアル-ハッサン・イブン・ムハンマド・ル-ザイヤーティー・アル-ファースィー・アル-ワッザーン(英語圏ではレオ・アフリカヌス)についての別の著者の紹介に関わって、別論文の255・317頁に同一の表現すら見える。誤植もふくめいろいろ期待外れ。

筑摩書房 世界をつくった貿易商人 ─地中海経済と交易ディアスポラ / フランチェスカ・トリヴェッラート 著, 玉木 俊明 著