wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

「山の寺」科研研究会・見学会

研究メンバーではないが、参加自由ということで3日間の日程のうち、後半2日のみ出席する。土曜日は6時前に起床して朝食をとり、6:35あびこ発の電車で天王寺に向かいそこから快速で7:50に和歌山に到着。泉南方面にはかなり前日の雪が残っていた。そこからチャーターされたバスに乗り粉河に向かい、粉河寺に関する参詣曼荼羅・発掘調査についての報告を聞き若干の質疑。それから1時間半近く粉河寺とその院家跡を歩き、再びバスに乗り根来へ。寺内で全く個人的に訪れていたT夫妻に出会うが、中世史跡で研究者に会うのはある意味で必然。根来寺本坊で昼食をとり(漆器が使われていた)、大伝法堂でレクチャーを受けた上で2時間半ほど寺内と院家跡を見学する。両寺とも訪れたのは20年以上前のことで、かつての記憶がよみがえるところもあるが、院家などは全く意識していなかったためいろいろ興味深かった。とはいえ恐ろしく寒く(その上にレクチャーは暖房のないところで行われた)、主催者は所用のため別行動となったが、有志10人で飲みにいく。最初の乾杯のみ生ビールだったが、熱燗大にうつり2時間足らずで十数本注文したのではないだろうか。その後は6名で2次会に突入し半数は初対面の方だがいろいろお話しして盛り上がって、偶然同じホテルに泊まる方とともに帰宅。本日は7:40に起床してホテルバイキングの朝食。少しおかずのバリエーションが少なかったが白米・十穀米をがっちり食べて腹ごしらえ。研究会は9:00から高野山と本日見学する和泉の山の寺についてのレクチャーを受ける。討論時間はなかったが高野山についてはかつて書いたこともあったので、報告者と貸し切りバスの中で色々意見交換することができた。その後は和泉へ向かい、大威徳寺・松尾寺・槙尾山を見学する。昨年久しぶりに訪れた松尾寺以外は全く初めてで、残雪が残る中を歩き勉強する(写真手前が大威徳寺多宝塔で永正12年のものだという)。松尾寺についても全く知らなかった石造物のレクチャーをうけ、雪の槙尾山についても少し滑りそうになったが貴重な経験となった。「山の寺」をどう評価するかについてはいろいろ議論はあるが(何人かの出席者には自分の意見は述べた)、有意義な見学会となった。みなさまありがとうございました。
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