wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

兵庫県立歴史博物館『ふろくの楽しみ』

先週末から開催されている特別企画展で本日昼休みにざぁっと観覧。館蔵の玩具コレクションから少年少女雑誌付録を並べた展覧会だが、近現代史の史料として非常に興味深いもの。明治25年の雑誌『小国民』の「護良親王芳野山陣中に於て最後の御盃の図」、1930年代前半のモダニズムと立体組み立て付録の迫力、それと並行して軍国ものがあり、38年8月『少女の友』の中原淳一作「皇軍慰問 お人形帖」、同年10月に正月雑誌以外は付録が禁じられたとのことで、41年正月『セウガク二年生』の「兵隊ごっこ双六」では男女の子どもが出陣・従軍看護婦などさまざまな場面で「活躍」する様相、それが48年10月『少年』の「日本産業観光パノラマ地図」の国後・歯舞は白地で無記入、沖縄・奄美なし、広島は宮島という、帝国崩壊からの変わり身の早さは驚くばかり。なお1970年代までの当方にもなじみのある少年少女雑誌(そんなに裕福ではなくほとんど手元にはなく、小学四年生までTVも白黒だったが…)も当然並んでいる。図録はないが「ふろく」はもれなくもらえます。関心のある方はどうぞhttps://www.hyogo-c.ed.jp/~rekihaku-bo/official/ex-2017-pl2.html。火曜日の非常勤先が来年度から100分14回になる。いろいろ組み替えが必要で面倒だったが、本日スケジュールをもらい、春は7月末試験で、秋は10月始まりとのこと。今年度は成績つけは盆前で9月半ば始まりだったのと比べて、夏休みがほぼ倍増で久しぶりにいい知らせ。これで懸案の第二論文集に決着をつける見通しが立った気がする。自己満足のささやかな楽しみ。