wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

「バカ塗りの娘」

午後の史跡巡りは原始的なデジカメを利用しているため、明日帰宅してからとして、夜の映画鑑賞の備忘。そもそもこの日程が水曜割引と編纂所の開室にあわせたもの。ただこの間に目をつけていたものは観てしまった、岩波ホールもすでにない、時間と宿泊地の関係で表題のものに。バカ塗りは何度も重ねて塗る津軽塗のことで、優秀な職人で老人ホームに入った祖父、それと比較されながら何とか努力している父、見限って別の男性と再婚した母、後継者としての期待を受けながら別の世界に進む兄、父の手伝いをしながら自己肯定感の薄い主人公、という職人家族の物語。プロジューサー・監督とも女性で、丁寧な映像なのだが、家計すらきびしい設定なのに、主人公の服装はそれなり、売れるあてもないのに大作に取り組む、廃校したのに埃一つない小学校、となるとやはり気になるところ。弘前の自然は味わい深いのだが。箱はなぜか大きな封切館のなかの狭い劇場。1/3は入っていたが、待合の若者に比べ年齢層は高く、なぜか男性サラリーマンがちらほら。

映画『バカ塗りの娘』オフィシャルサイト 9月1日公開