wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

山下範久『教養としての世界史の学び方』

踏切近くということもあってあまり熟睡できず、本日通夜宿泊先の朝に読了。秋に講義を担当しておりいろいろ宣伝を見かけたため衝動買いしていたものhttps://str.toyokeizai.net/books/9784492062111/。編著者も含め執筆者は14名だが、紹介を見る限り史学科卒は一名のみ。タイトルに「学び方」、はじめにで「個別のディシプリンを学ぶ前提としての世界史のリテラシーを学ぶための『教科書』として企画」とあるように、歴史事象というよりむしろ社会科学諸分野の方法論を、歴史を学ぶにあたっていかに踏まえておく必要があるのかを、①広く社会の現場で新しい価値の創造・提供に取り組もうとしている人々、②特に高校生を含む若い世代、③社会科学において研究を志す人々、という三つの宛先向ニ解説したもの。それぞれの論点をわかりやすくする工夫はされているとは思うが、③を「ハードコアの読者」と想定しているとはいえ、②はかなり無茶があるように思え、個人的な実感としても受講生に勧められるとは思えなかった。とりあえず本日で諸儀礼は終了だが、思いがけない方からお出まし、また弔電を賜り大変恐縮する。これから相続関係・さらに実家の整理が続くがゆっくりやるしかありません。皆様にはご心配をおかけしますが、なんとか前向きに進めたいと思いますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。