wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師・研究員などとして生活の糧を得ていますが、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

鮫島吉廣・高峯和則『焼酎の科学』

本日は枚方3コマ。帰りの雨を覚悟しながら自転車で駅まで向かったが、ちょうど止んでいるタイミングで帰宅。ここ一ヶ月、ろくでもないことが続いているが、久しぶりの幸運。電車読書はほぼ毎日二合はお世話になっているため(昨年は5日ほど日本酒、1日コロナワクチンでダウン)、衝動買いしていたもの。文献上はザビエル書簡が最古で、当初のコメから近世後期にサツマイモ原料に。1909年に清酒と同じ黄麹から泡盛に利用されていた黒麹に代わり現在に至る製造法が完成、1978年に油臭の原因が不飽和脂肪酸エチルエステルの酸化であることが解明され、それを濾過することで溶解効果をもつ湯割りだけでなくロックなどの飲み方が可能になったという。麹がクエン酸を作り出すことによって、高温地帯での醸造でも雑菌の繁殖を防ぐことができたというが、もともとどこで成立した製法なのかは気になるところ。なお鮫島氏は京大農学部卒業後、ニッカ勤務を経て、薩摩酒造常務取締役研究所長兼製造部長から、鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター教授に、高峯氏は鹿児島大学農学部卒、鹿児島県工業技術センター・熊本大学大学院博士課程などを経て鮫島氏の後任になったそうで、こういうキャリアもあるのだと感心。

『焼酎の科学 発酵、蒸留に秘められた日本人の知恵と技』(鮫島 吉廣,髙峯 和則):ブルーバックス|講談社BOOK倶楽部