wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

明石

本日は市史にむけての巡検。港をめぐる自然地形をご教示を受けながら実地に観察するとともに、重要な遺跡について案内していただき、大変勉強になった。とりあえず重要文献の紹介。①『明石市報恩寺跡発掘調査報告書』(2014年3月)。明徳四年西大寺末寺帳にみえる寺院の本堂跡がノーマークの行政発掘でたまたま発見され全面調査。明徳四年・法隆寺大工銘を含む瓦が大量に出土し、三木合戦とおもわれる焼土層も検出。②『明石市大蔵中町遺跡』(2015年3月)。山陽道に面した敷地裏から8世紀から13世紀にわたる瓦がじっしり積まれた四つの井戸が検出。いくら東播系瓦の生産地だからといって、こんなことしている井戸があるのかと驚き。③『明石市林崎三本松瓦窯跡群発掘調査報告書』(2017年3月)。最新の窯跡の調査報告書で、これまでの調査状況についても整理。④『明石の中世』(2015年11月)。上記紹介遺跡もふくめ状況が整理されており、上原真人・市沢哲氏らも寄稿。写真左は中世後期に隆盛したという遍照寺にある五輪塔(別所長治供養塔とされるが室町まで遡るとのこと)、右は報恩寺跡からの南に向けての眺望。

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