wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

関西大学博物館「徳山喜昭コレクション展高札をみる、よむ」

本日から春の非常勤講師業務が開始、月曜は大人数講義と史料講読、前者は終了後に少しトラブルがあったが無事解決、後者は本日14名だがガイダンスを経て来週どれだけ残るかが焦点。そんな中で表題の春期企画展を観覧してきたのでその紹介https://www.kansai-u.ac.jp/Museum/info/detail.php?i=296。近世・近代の高札がならべられており、通覧して気づいたことを備忘。①発給者を日下に記すという戦国の禁制形式が、奉行・太政官など非人格化した後も継承されているよう。②同一主体発給の字体が異なっているものがあったが、大量の高札を複数の書き手が記して伝達されたとみるべきか、文書で伝達され受け手が高札に書き換えていたのか気になるところ。③明治六年から「天皇陵」に立ち入り禁止の高札が日文・英文・仏文で記されていたというのは全く知らなかったこと。なお某氏の著書について記した過去の記事のアクセスが急増しているよう。ただ著書の論評をしただけで「人格批判」をしたつもりはないのだが、そのような見方が広がっているようで、ネット言論の怖さを痛感するところ。