wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

タクシー運転手

本日は枚方3コマ。100分になりより体力的には疲弊しているが、明日の白鷺は休み、しかも5月1日ということもあり、表題の映画を鑑賞http://klockworx-asia.com/taxi-driver/。さすがに会場は満席で、中年女性が多い印象を受け、ソン・ガンホ人気も影響しているように思える。光州事件を題材としたもので、ドイツ人記者の取材を、単なる儲け話と勘違いしたソウル在住のタクシー運転手が同行し、事件を目撃し紆余曲折ありながらという話。本筋は実話らしく最後にドイツ人記者本人の生前のインタビューも登場するが、運転手自身は結局名乗り出なかったらしい。都市の景観は80年より少し新しいように感じたが、車や建物・風俗などは時代考証されていたように感じた(別に当方は詳しくないが)、デモも民族衣裳や踊りなど土俗的な様相も描かれており、考証を信じるなら興味深いところで、軍によるデモ隊への発砲・殴打のシーンもリアル。ただ一目で分かる外国人の取材が余りにも無防備で、多数の犠牲者を巻き込んだように見えるのがもどかしく、逃してしまった軍のバカさ加減も疑問(一つ謎の行動があったが…)。やはり事件を題材としたものとしては、「ペパーミント・キャンディー」が最高傑作か。