wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

姫路市美術館「イメージを織る」

昨日は姫路に出勤して書類作成。夜は館長補佐の定年退職慰労会、二年間隣の机でいろいろ教えていただき、くじ引きで引いた席まで隣。そんななか、タダ券をいただいていたこともあって隣で開かれている展覧会を昼休みに観覧https://www.city.himeji.lg.jp/art/kikaku.html。室内装飾用織物=タピスリー(タペストリーのほうが一般的だと思っていたが、ウィキによるとそれは英語で、当展覧会ではもとの仏語を使用)を取り上げたもの。全体は4部構成で、①5~9世紀ごろまでのコプト織、②新しいペルシャ絨毯、③十字軍によって受容され、フランドルで発達した西欧もの、④1893年のシカゴ万博に出品された「日光祭礼図」の下絵・試織など日本製のものからなり、人類史の流れにぴったりはまるもの。なお①は33点全てが大阪市立美術館蔵のもので、解説によると19世紀に西欧で価値が再発見されたものらしく、戦前の大阪商人のコレクションの可能性があるのだが、詳細は不明。また館蔵品は一点のみで、そういう意味でもすごい展覧会。それにしても途方に暮れる毎日…。