wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

久野修義先生のご退職をお祝いする会

本日は表題のため岡山へ。新大阪駅発1005ののぞみに乗ったが、超満員で自由席で立ったまま身動きができない状況。世間は三連休の最初で、お彼岸も重なっており、もっとも人の移動が多い時期のよう。それでもたくさんの学生時代にお世話になった方々とお話しすることができるまたとない機会。当方が三回生の六月に着任された先生の退職で、単位をいただいた先生は全ていなくなり、今後はいつあるかわからない同窓会でしかお目にかかれなくなった。最終講義のタイトルは「再考『南無阿弥陀仏作善集』」。ちゃんとした形で発表されると思うので内容は書けないが、非常に面白い研究報告で、久しぶりに聞いていてわくわくする内容。会で配布された『史滴余滴ー岡山大学三〇年余ー』に掲載された著作目録をみても(同書の内容は新聞連載および岡山大学日本史研究室通信掲載の原稿をまとめたもの)、決して多作とはいえないのだが、一本一本の質の高さはほれぼれするもので、いい加減なものを散発的に書いている当方は反省することしきり。なお一点だけ触れると、同史料が東大寺から流出した後に野口遵が購入して東京帝国大学付属図書館に寄贈されたものだということ。日窒創業者の野口(どうも旭化成もそうらしい)はいいイメージがなかったのだが、こういう側面もあったことは初めて知った。帰りが一人になり「あること」を話せなかったのが少し心残りとはいえ、いい一日だった。先生・皆様方ありがとうございました。