wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

第51回京の冬の旅

本日は久しぶりに京都。非常勤のため購入していた3月末までの回数券がちょうど2枚余っていたのと、土曜日に姫路で行うフォーラム(事前申し込みによる抽選、すでに結果は発送済み)で使うpwt用の写真撮影のため、ちょうど京の冬の旅https://kyokanko.or.jp/huyu2016/塔頭久昌院が特別観覧できるのを知り出かけた。久昌院は奥平信昌が三江紹益を開基に迎えて創建された奥平家の菩提寺で、19世紀前半に描かれたふすま絵の長篠合戦図や茶室・庭園などを観覧することができた。ただし本来の目的であった赤松円心が檀越で雪村友梅が開基の大龍庵から移されたという両人の墓塔は公開範囲に含まれておらず、実見・撮影ができなかったのは大失敗。ついで六道の辻にある西福寺で、「檀林皇后九相図」「六道十界図」「洛中洛外図屏風」を観覧。何れも近世のものと思われるが(説明では十界図を室町としていたが、子供の図像は近世前期)、檀林皇后(木像もあった)が死後の世界と結びついていくところは興味深い。なお「洛中洛外図屏風」は西側からの鳥瞰図で四条・五条に大きな鴨川の中島が描かれている点が注目される。本来はもう一双あり東側から二条城・北野・嵯峨などが描かれていたと思われる。試験の採点が終わってからスランプが続き、本来やるべき仕事が全くできていない。政局が無力感を解消してくれる方向に進めば、少しは気分も晴れるのだが…。なお写真左が久昌院・写真右の奥にみえるのが霊屋でその脇に雪村友梅の無縫塔・円心の宝篋印塔が立っているらしい。イメージ 1イメージ 2