wsfpq577’s blog

日本中世史専攻、大学非常勤講師などで生活の糧を得ていますが(求職中)、ここでの発言は諸機関とは全く無関係です

借り物読書のことなど

随分更新が途絶えていたたため、このところの借り物読書のことなどを簡単に触れておく。①三上喜孝『落書きに歴史を読む』、某研究会で取り上げられており、締切原稿のタイミングで。取り上げられた事例は興味深いのだが、単なる落書きというより「参籠墨書」など新しい史料概念が必要なのではないか。②早坂隆『戦時演芸慰問団「わらわし隊」の記録ー芸人たちがみた日中戦争』、本年度限りとなった講義のネタ探しで。「南京大虐殺」・「従軍慰安婦強制」否定にもっとも力が入れられており、実際に活動した芸人に寄り添った叙述は中途半端で、記録としても中略しすぎで使えず。③『部落問題研究』218号、全編が大山喬平氏のインタビュー。氏の半生・研究対象への見方・方法などがよくわかり、聞き手(とりわけ馬田綾子氏・久野修義氏)とのやりとりも非常に興味深い。できは非常に悪いがとりあえず二本締切原稿を提出し、土曜日はシンポ、年内締切がもう一本とひたすら慌ただしい。そんな中でも10月3日に聞いた「たぁった四年しか」が耳から離れない。ひどいトラウマになってしまった…。